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「触れる」「聞こえる」3Dホログラムを開発 英大学

技術展で発表されたホログラフ技術(2019年1月8日撮影、本文とは関係ありません)。(c)Robyn Beck / AFP

技術展で発表されたホログラフ技術(2019年1月8日撮影、本文とは関係ありません)。(c)Robyn Beck / AFP

【AFP=時事】歩いたり話したりするホログラムは、映画「スター・ウォーズ(Star Wars)」シリーズの一場面でレイア姫(Princess Leia)の姿が魔法のように生き生きと再現されて以降、SF映画ではお馴染みとなっている。

 英国の科学者チームが今回、さらに現実的な3Dホログラムを生成することが可能だとする研究結果を発表した。昆虫のチョウや地球、絵文字などを映し出すこのホログラムは仮想現実(VR)システムを必要とせず、肉眼で見たり、聞いたり、触れたりできるという。

 英サセックス大学(University of Sussex)の研究チームが英科学誌ネイチャー(Nature)に発表した論文によると、現在使用されている技術で生成可能な3D映像は動きが遅くて持続時間が短く、「最も重要なことに、触覚や聴覚に作用するコンテンツの生成が不可能な動作原理に依存している」という。

 研究チームはこれらを改善するため、「MATD(Multimodal Acoustic Trap Display)」と呼ばれる技術の試作品を製作した。この技術を使うと、視覚、聴覚、触覚に作用するコンテンツを同時に生成できるという。

 このMATDには「音響泳動」として知られる技術が用いられている。これは音波で物体、この場合は複数の微粒子を動かして操作する技術で、非常に小さなスピーカーが多数配置された小型の箱の中に映像を生成する。

 このシステムでは、音波を使って微粒子を捕捉し、赤色、緑色、青色の光を照射して微粒子の色を制御する。音場を利用しているため、生成されるホログラムの音を聞いたり、ホログラムに触れたりすることも可能だ。

 触覚で感じるホログラムは、どのように機能するのだろうか。

 研究チームの平山竜士(Ryuji Hirayama)氏はAFPの取材に、超音波は人間の耳には聞こえないが力学的な波で、空気を通じてエネルギーを伝搬すると説明。今回のシステムはこのエネルギーの方向を操作して焦点を合わせることにより、人間の皮膚を刺激してコンテンツに触れることを可能にするもので、触感は加圧された空気を手にやさしく吹きかけるような感じだという。

 研究チームはこのシステムについて、コンピューター科学から生物医学までの幅広い応用が可能だとしている。【翻訳編集】 AFPBB News|使用条件