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食肉大手も参入、高まる代替肉人気 米国

米ニューヨークで販売されているビヨンド・ミートとインポッシブル・フーズの商品(2019年11月15日撮影)。(c)Angela Weiss / AFP

米ニューヨークで販売されているビヨンド・ミートとインポッシブル・フーズの商品(2019年11月15日撮影)。(c)Angela Weiss / AFP

【AFP=時事】ベジタリアン向けハンバーガーやソーセージの人気が高まる中、大手食肉会社も代替肉市場に参入し始めている。

 ブラジルの食肉最大手JBSは今年の夏、国内でビート、ニンニク、タマネギを使って肉の味を再現したソイバーガーを発売した。一方、米食肉最大手タイソン・フーズ(Tyson Foods)も6月から、植物由来のたんぱく質と肉、野菜を組み合わせた加工製品を新ブランド「レイズド・アンド・ルーテッド(Raised & Rooted)」で販売している。

 肉の缶詰「スパム(SPAM)」で知られるホーメルフーズ(Hormel Foods)のブランドマネジャーは「私たちの食文化は急速に変化している」と話す。

 代替肉人気が続くのか、一時的な流行で終わるのかにかかわらず、大手食肉業者は機会を逃すわけにはいかないと考えている。これら企業のターゲットはベジタリアンではなく、消費者全体の95%を占める肉を食べる人々だ。

 新たに出現した代替肉製造・販売企業は、代替肉にすることで畜産による二酸化炭素の排出を抑えることができるとしているが、食肉業者が環境問題や動物保護を持ち出すことは難しい。このため、食肉業者らは健康促進を前面に押し出している。

 米鶏肉加工大手パーデュー・ファームズ(Perdue Farms)のマーケティングマネジャー、エリック・クリスチャンソン(Eric Christianson)氏は、「わが社の顧客は肉の消費を減らそうというよりも、野菜をもっと取りたいと考えている」と説明する。

 同社は9月、新ブランド「チキンプラス(Chicken Plus)」を立ち上げ、鶏肉やひよこ豆、カリフラワーを組み合わせた子ども向けナゲットなどの販売を開始した。同社は、子どもに野菜を食べさせるのに最適だとうたうチキンプラスの販売に力を入れており、2020年のマーケティング予算の半分を同ブランドに充てている。

■ライフスタイルの選択

 ソイバーガーは数十年前から存在する。だが、ビヨンド・ミート(Beyond Meat)とインポッシブル・フーズ(Impossible Foods)はビートなどの原料を使った味、歯触り、風味も本物の肉に近い商品の開発を10年前から続けてきた。これら代替肉製品はファストフードで発売されるなど、今年、大きな話題となった。既存の食肉業者もこれに便乗した。

 ホーメルのブランドマネジャーによると、「野菜への関心が高い」消費者向けの商品だった植物由来の代替肉ハッピー・リトルプランツ(Happy Little Plants)は、発売からわずか13週間もたたないうちに商業的に有望な商品になったという。

 しかし、食肉業者らは主力事業から撤退する予定はない。

 一方、インポッシブル・フーズは、2035年までに市場のあらゆる動物性たんぱく質に取って代わるという目標を掲げている。だが、それはあまりにも楽観的な目標だ。乳製品市場では、豆乳やアーモンドミルクといった植物性由来の「ミルク」は、売り上げ全体のわずか13%にとどまっている。

 パーデューのクリスチャンソン氏は、乳製品に関しては、消費者はアレルギーなど健康上の理由から植物性由来のミルク製品を選んでいると指摘する。だが、肉については「健康的なものを食べたいというライフスタイルの選択であることが多い」という。【翻訳編集】 AFPBB News|使用条件