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太陽光でコロナ不活性化、米政府が公表 専門家からは慎重な判断が必要との声も

木々の隙間に差し込む太陽の光(2020年2月22日撮影、資料写真)。(c)VIVEK PRAKASH / AFP

木々の隙間に差し込む太陽の光(2020年2月22日撮影、資料写真)。(c)VIVEK PRAKASH / AFP

【本文】
【AFP=時事】米国土安全保障省は28日、AFPに対し、新型コロナウイルスが太陽光によって急速に不活性化するとした研究結果をめぐる詳細の一部を公表した。実験では自然の太陽光を正確に再現したとしている。

 米ホワイトハウス(White House)が先週発表した研究結果の概要には大きな期待が寄せられた一方、一部の専門家からは、より包括的な報告が公表されるまで慎重になるべきだとの声も上がっていた。

 国土安全保障省のウィリアム・ブライアン(William Bryan)氏は先週の記者会見で、無孔質の表面にあるウイルスの量は、温度21~24度および湿度80%で太陽光があると、わずか2分で半減すると説明。空気中に漂うウイルスの量についても、通常の室温・湿度20%の環境に太陽光が当たると、わずか1分半で半減すると述べた。

 この発表は、専門家らを驚かせた。米コロンビア大学メディカルセンター(Columbia University Medical Center)の放射線研究センターで所長を務めるデービッド・ブレナー(David Brenner)氏がAFPに語ったところによると、太陽光に含まれる紫外線の多くは紫外線A波(UVA)に分類され、UVAは日焼けや肌の老化の原因となるが、ウイルスに有害であるとは一般的に証明されていない。

 一方で紫外線の一つであるC波(UVC)は、動物細胞やウイルスの遺伝物質を傷つける性質が特に強く、殺菌ライトにも広く使用されている。しかし、大気に吸収されるため、地上に到達する太陽光内には存在しない。

 今回の研究の指揮を執った国土安全保障省の科学者ロイド・ハフ(Lloyd Hough)氏は、研究で使用した紫外線ライトの種類について「自然の太陽光に近いものに設定した」と説明。具体的には、北緯40度や大西洋中央部などの中緯度地域において、立夏の正午ごろに海抜ゼロ地点でみられる太陽光を想定したという。

 また国土安全保障省の報道官によると、ステンレス鋼の表面上に付着した疑似唾液の飛沫(ひまつ)でも実験が行われた。研究論文は間もなく査読され、科学雑誌に掲載されるという。【翻訳編集】 AFPBB News|使用条件