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『あつまれ どうぶつの森』外出制限の世界で大ヒット

都内の任天堂の店舗に登場した「どうぶつの森」シリーズのキャラクターたち(2019年11月19日撮影)。(c)Behrouz MEHRI / AFP

都内の任天堂の店舗に登場した「どうぶつの森」シリーズのキャラクターたち(2019年11月19日撮影)。(c)Behrouz MEHRI / AFP

【AFP=時事】新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)対策として世界各地で外出制限が課される中、数百万人が任天堂(Nintendo)の大ヒットゲーム「あつまれ どうぶつの森(Animal Crossing: New Horizons)」の世界で、スローライフを満喫している。ここでは外出制限に引っ掛かることなく公共の場を散歩したり、飛行機で他の島に出掛けたり、のどかな夕暮れを楽しんだりすることができる。

 世界のゲーマーの多くが新型ウイルス対策として課された移動や社会活動の制限の煩わしさから逃れたいと願う中、「あつまれ どうぶつの森」のスローライフは共感を呼んでいる。

 同作では、プレーヤーはアバターを操作して無人島を動き回り、家や庭をつくったりして少しずつ島の景色を変え、最終的には、愛くるしい動物たちと一緒に島を繁栄させていく。

 東京を拠点とするイラストレーターの宮かなえ(Kanae Miya)さんは、「ニュースとか見ると、結構つらい感じのニュースが流れてきますけど、ゲーム内にいると普段、日常みたいのが流れてて、安心しますよね」と語る。

 オーストラリア人の高校教師、ダンテ・ガブリエレ(Dante Gabriele)さんは、3月の発売翌日に購入。以来、ソーシャルディスタンシング(対人距離の確保)の規制で家にこもる中、毎週30時間以上プレーしている。

 ダンテさんはAFPに対し、「1時間少しだけプレーしても、9時間続けてプレーしてもいい。だから外出制限にうってつけなんだ。ミーティングの合間にやってもいいし、一日中プレーしてもいい」と語った。

 他のユーザーとの通信プレーが可能なので、リアルの友人を自分の島に招待し、つくり上げた島を披露することもできる。普通の人と人との触れ合いがしばしば禁止されている時代においては、うれしい社会的交流のチャンスだ。

 リアルでの恋愛を当面は自粛しなければならないことから、出会い系アプリ「ティンダー(Tinder)」で約束をして、「あつまれ どうぶつの森」の世界でデートをするユーザーもいる。

 新型コロナウイルスの流行を受けて公の集会が禁止されている香港では、民主派の活動家らが「あつまれ どうぶつの森」の世界で集会を実施し、民主化運動の勢いを維持しようとしている。

「あつまれ どうぶつの森」は中国本土の通販サイトから削除されたが、香港のプレーヤーがゲームの世界で、不人気な林鄭月娥(キャリー・ラム、Carrie Lam)行政長官の画像に足で砂をかけていたことが原因とみられている。

 専門家らは「あつまれ どうぶつの森」について、人々がかつてないほどにつながりを必要と感じる時代のシンボル的な存在になっていると指摘する。

 市場調査会社NPDグループ(NPD Group)のマット・ピスカテラ(Mat Piscatella)氏は、「このゲームと、歴史上の今の時代の間には、ビデオゲームの世界で両者が永遠に結びついたままになるような合成作用がある」「コミュニティーの開発と、関係の構築をもとにデザインされたゲームは、間違いなく時節にふさわしいゲームだ」と述べた。

「あつまれ どうぶつの森」は2001年に第1作が発売された「どうぶつの森」シリーズ最新作で、同シリーズ初のニンテンドースイッチ(Nintendo Switch)」向けソフト。発売後数週間で、ダウンロード版販売数の新記録を樹立した。

 NPDグループのデータによると、「あつまれ どうぶつの森」は、戦争をテーマにした人気ビデオゲーム「コール・オブ・デューティ(Call of Duty)」シリーズの最新作を上回り、2020年3月に米国市場で最も売れたゲームとなった。コール・オブ・デューティシリーズは、米誌フォーチュン(Fortune)の世界売上ランキングで、過去11年のうち8年、首位を獲得している。【翻訳編集】 AFPBB News|使用条件