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ドライブイン方式で鑑賞するデジタル・ゴッホ展、コロナ下で新しい試み カナダ

カナダ・トロントで開催中のゴッホのデジタル美術展に設けられたドライブイン方式の会場(2020年7月3日撮影)。(c)Cole BURSTON / AFP

カナダ・トロントで開催中のゴッホのデジタル美術展に設けられたドライブイン方式の会場(2020年7月3日撮影)。(c)Cole BURSTON / AFP

【AFP=時事】新型コロナウイルスの影響で多くの展覧会が中止や延期を余儀なくされる中、車に乗ったまま入場する「ドライブイン方式」でビンセント・ファン・ゴッホ(Vincent van Gogh)の世界を楽しめるデジタル美術展が、カナダの最大都市トロント(Toronto)で開催されている。

 この美術展は、ゴッホ作品の高解像度画像を会場となっている倉庫の壁や床にプロジェクターで映し出すデジタルショーだ。昨年仏パリのデジタルミュージアム「アトリエ・デ・リュミエール(Atelier des Lumieres)で開催され、人気を博した「ファン・ゴッホ、星月夜(Van Gogh, Starry Night)」展のクリエーターらの協力を得て実現した。来場者は巨匠ゴッホの力強く、熱情的な世界に浸ることができる。

 同展は当初5月に始まる予定だったが、新型ウイルスの影響で開催を延期。ここへ来てロックダウン(都市封鎖)が段階的に解除される中、7月に入ってスタートした。

「もちろん、新型コロナウイルスのことを踏まえて、創意工夫する必要があった」と、共同プロデューサーのコーリー・ロス(Corey Ross)氏はいう。  会場の巨大な倉庫は、二つの鑑賞エリアに分けられている。片方のエリアは、自らの足で会場を歩いて楽しみたい人のための会場で、ソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)を守るための円が床に描かれている。

 もう片方のエリアは、ドライブイン鑑賞の会場だ。車で来場した人がそのまま乗り入れ、投影される作品を車内から鑑賞できるようになっている。体が弱い人や感染を恐れる人の安全を確保できる上、「ユニークな体験を味わえる」とロス氏。

 一度に停車可能な車は10台。35分間の投影中は音楽が流れるため、車のエンジンは切って鑑賞する。車中で子どもをひざに乗せ、写真を撮る人もいた。「まるでゴッホ作品の中を、車で浮いているような感覚になる」とロス氏は語った。

 家族の誕生日祝いで初回に鑑賞したジェシカ・カウンティ(Jessica Counti)さん(17)は、「普通の美術展では味わえない、浸れる体験だった。本物の絵の間を歩き回ることはできないけれど、こういった展覧会があるのはとてもありがたい」と話した。

 このドライブインショーはすでに8月9日の開催分まで、予約がほぼ埋まっている。【翻訳編集】 AFPBB News|使用条件