Open Innovation Platform
FOLLOW US

バーコードに代わるDNAタグ、美術品や投票用紙への応用も 米研究

遺伝子の二重らせん構造のイメージ図(作成日不明、資料画像)。(c)AFP

遺伝子の二重らせん構造のイメージ図(作成日不明、資料画像)。(c)AFP

【AFP=時事】Tシャツから車のエンジンまで、あらゆるものに使われているバーコードやQRコードが、肉眼では見えないDNAに基づくタグ付けシステムに取って代わられる日が来るかもしれない──。

 6日に発表された研究論文によると、DNAベースのタグ付けシステムは、偽造防止の取り組みの助けになる可能性がある。選挙投票用紙、芸術作品、機密書類のような価値のあるもの、もしくは狙われやすいものに付けられた透明なDNAは、見つけづらく、改ざんすることが困難だと研究者らは話す。

 英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ(Nature Communications)に掲載された論文で、米ワシントン大学(University of Washington)と米IT大手マイクロソフト(Microsoft)の研究チームは、大半の代替技術とは異なり「ポーキュパイン(Porcupine)」と呼ばれるこの分子タグ付けシステムの費用対効果は高いと指摘する。

 論文の筆頭執筆者、ワシントン大の博士課程学生ケイティ・ドロシャク(Katie Doroschak)氏は、「物品のタグ付けにDNA(のシステム)を用いるのは、書き込みと読み取りに費用と時間がかかるだけでなく、高価な実験室設備も必要となることから、これまで実現できなかった」とAFPに述べた。

 研究チームは、新たなタグを製作するために利用者が任意に組み合わせることができるDNAの断片をあらかじめ用意することで、この問題を回避することができた。ワシントン大の発表では、「ポーキュパインによるタグ付けの仕組みは、電波や印刷した線の代わりに、分子ビット(モルビット)と呼ばれる一連の相異なるDNA鎖に依存している」と説明された。

「識別情報をコード化するには、各デジタルビットとモルビット一つの組み合わせを作る」とドロシャク氏は述べた。

 タグを読み取るときは、水を加えて分子タグを再水和し、iPhone(アイフォーン)よりも小さなDNA読み込み機器のナノ細孔シーケンサーを用いる。

 ワシントン大発表のプレスリリースで、論文主執筆者のジェフ・ニバラ(Jeff Nivala)氏は、物品にタグ付けするための既存のシステムとは異なり、DNAタグは視覚や触覚で検知できないと指摘し、「事実上、これは第三者による改ざんが困難であることを意味する」とした。【翻訳編集】 AFPBB News|使用条件