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米家電見本市CES、オンラインで開催 コロナ対策技術やロボットに注目

オンライン開催された「国際コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)」の配信現場。CES提供(2021年1月11日提供)。(c)AFP PHOTO :Consumer Technology Association (CES):HANDOUT

オンライン開催された「国際コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)」の配信現場。CES提供(2021年1月11日提供)。(c)AFP PHOTO :Consumer Technology Association (CES):HANDOUT

【AFP=時事】世界最大級の家電見本市「国際コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(International Consumer Electronics Show、CES)」が11日、開幕した。例年、米ネバダ州ラスベガス(Las Vegas)で行われるが、今年は新型コロナウイルスの影響を受け、オンラインでの開催となった。出展した約1800の企業や団体は、会場の華やかな雰囲気をオンラインで再現するのに苦労を強いられているが、主催者らは、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、テクノロジー分野における消費の急成長を見込んでいる。

 初日は、各企業の動画配信によるプレゼンからスタートし、韓国のLGエレクトロニクス(LG Electronics)とサムスン電子(Samsung Electronics)は改良された大型テレビを披露。「デジタル会場」では、出展者と業界の参加者がバーチャルに結ばれた。  

 新型コロナウイルスの感染拡大により、ネットフリックス(Netflix)やディズニープラス(Disney+)、アマゾン・プライム(Amazon Prime)など、オンデマンドの動画配信サービスへの人気が高まったことを受け、LGをはじめとする家電大手は、没入感が得られる高解像度ディスプレーを出展している。

LGのプレスカンファレンスに登場したバーチャルインフルエンサー
LGのプレスカンファレンスに登場したバーチャルインフルエンサー

 さらにLGによる近未来的なプレゼンでは、女性の姿をした「バーチャル・ヒューマン・インフルエンサー」が、これから発表される新型ロボットや、現在開発中のスマートフォンの「ロール式」スクリーンについて熱く語った。

 今年は新型コロナウイルスの影響で医療技術が重視され、遠隔治療、遠隔でのモニタリングや診断、病気の早期発見に役立つ診断ツールなどの技術が注目を集め、スマート体温計や空気清浄機、消毒ロボットなど、職場向けの医療用ツールも出展される。

 新型コロナウイルスの早期発見および感染リスク低減に向けた技術は、大きなテーマの一つになっている。今年のCESでは自律型の消毒用ロボットの他、体温や呼吸、心拍数などのバイタルサインをチェックし、感染を早期に検出できる装着型のツールも発表される。

■高齢者施設で孤立防いだ「ヒーロー」

 また、感染が広がる中で、多くの人の「ヒーロー」となったロボットも多数出展される。バーチャル会場に登場するのは、コンパニオンや受付係、シェフ、配達用ドローン、医療用アシスタント、さらには、職場や医療施設の消毒といった感染リスクを伴う作業に当たるロボットたちだ。

 ロックダウン(都市封鎖)によって特に高齢者が施設で孤立する問題が深刻化する中、コンパニオン・ロボットの需要はここ数か月で急増した。フランスでは、国内北部ルーベ(Roubaix)に拠点を置く新興企業Cutiiのコンパニオン・ロボット「Cutii」が高齢者施設で人気者になった。

 同社は、ロックダウン中に30台のロボットを高齢者施設に無料で貸し出し、そこで得られた経験やデータをロボット技術の向上やプログラミングに活用した。

 ミスティー・ロボティクス(Misty Robotics)最高経営責任者(CEO)のティム・エンウォール(Tim Enwall)氏は、同社のロボット「ミスティー(Misty)」について、オフィスのような環境では、ミスティーのようなロボットが「受付係」を務め、感染の危険をもたらす対面接触の必要性をなくすことができると説明した。

LGの自走式消毒ロボット
LGの自走式消毒ロボット

 一方、LGをはじめ、複数の企業は、新型ウイルスの感染が広がった際に需要がある消毒用ロボットの新製品を発表する。

 LGの自律型ロボットは紫外線を利用して人が触る頻度が高いエリアを消毒するもので、同社は今年、このロボットを米国市場に投入し、ホテルや学校、オフィス、小売店や飲食店、空港や駅向けに販売する。

 全米民生技術協会(CTA)のアナリストによると、接続型の医療用モニタリング機器の米国での昨年の出荷額は、前年比約50%増となる6億3200万ドル(約658億円)で、今年は8億4500万ドル(約880億円)に上るとみられている。

 CESではまた、300人以上のスピーカーによる基調講演も予定されており、個人情報保護や次世代通信規格「5G」対応のインターネットなどの問題をテーマにしたトークセッションも行われる。【翻訳編集】 AFPBB News|使用条件

※追加の写真はプレスカンファレンスのビデオより編集部で取得