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全豪OPで「自動線審」導入 大坂、ジョコビッチらは支持

全豪オープンテニス、女子シングルス1回戦。自動ライン判定に使用されるボール追跡カメラ(2021年2月8日撮影)。(c)Paul CROCK : AFP

全豪オープンテニス、女子シングルス1回戦。自動ライン判定に使用されるボール追跡カメラ(2021年2月8日撮影)。(c)Paul CROCK : AFP

【AFP=時事】全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2021)初日を迎えた8日、「自動線審」がスムーズに導入された。ボールのインとアウトをめぐって選手が言い争う時代は終わりに近づいているかもしれない。

 ライン際の判定は、しばしばテニス界の大騒動の中心となってきた。1981年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)でジョン・マッケンロー(John McEnroe)氏が「冗談だろう」と逆上したり、1999年の全仏オープンテニス(French Open)決勝でマルチナ・ヒンギス(Martina Hingis)氏が激高したりしたことは有名だ。

 しかし、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)を受けて、今年の全豪オープンでは会場のメルボルン・パーク(Melbourne Park)内の人数を減らす必要性が生まれ、人間の線審をボール追跡のカメラと置き換えるという大きな変化がもたらされた。

 カメラは各ラインに沿って設置され、判定はリアルタイムで出される。「アウト」や「フォールト」、「フットフォールト」のコールは、事前に録音された人の音声でアナウンスされる。

 セレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)と大坂なおみ(Naomi Osaka)は賛成派の選手たちだ。

 四大大会(グランドスラム)通算23勝を誇るセレーナは、快勝で2回戦進出を決めた後、「面白い。間違いなく違いがある」と話した。「自分は気に入っている。適応する必要があったけど、もう慣れた。最善のためだと思う」 「チャレンジしようとしたり、線審の判定の正誤について考えたりする面倒が省けると思う」と話すのは大坂。「おかげで実際すごく集中できる。自分は全く気にならない」と言う。「この形を続けても不満はない。このテクノロジーのおかげで、起こらずに済む言い争いは多いと思うから」

 男子世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)も「正直言って、このようなテクノロジーがあれば線審が必要な理由が見当たらない」と賛成する。「もちろんボールキッズは残したい。でもライン判定に関しては、このテクノロジーを支持する」

 一方、40歳のベテラン、ヴィーナス・ウィリアムス(Venus Williams、米国)は長期的な使用に消極的な姿勢を示し、コート上に人がいるほうがいいとの考えを示唆した。「線審もとても正確だと思う。(中略)だからどうなるか見もの」と話している。

 カナダのミロス・ラオニッチ(Milos Raonic)は、自動判定技術は線審から大舞台での経験を奪っていると話し、それが最終的には草の根のテニスに影響を与えるかもしれないと指摘している。

 ラオニッチは「ジュニアなど下のレベルのテニスでは必要だ。必ずしも線審である必要はないが、大会を組織・監督し、正しく確実に開催できるようにする人々が必要だ」と話し、「多くの人が(大舞台で)そういう経験を得ていると思う。草の根の視点からすれば、どうやってそういう人を訓練するかという問題がある」と付け加えた。

 テニス界では線審が関係して大きな騒動が起きたことが何度かあり、2009年の全米オープン準決勝では、キム・クライシュテルス(Kim Clijsters、ベルギー)に敗れたセレーナが線審に暴言を吐く出来事があった。また昨年の全米では、ジョコビッチがプレー外で打った球がたまたま線審の喉を直撃し、まさかの失格になる事態が起きていた。【翻訳編集】 AFPBB News|使用条件