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アリババ、小米、DJI…中国IT大手、続々とEV市場に参戦 上海モーターショーで世界が注目

中国・上海で開幕した上海モーターショーのDJIのブース(2021年4月20日撮影)。(c)Hector RETAMAL : AFP

中国・上海で開幕した上海モーターショーのDJIのブース(2021年4月20日撮影)。(c)Hector RETAMAL : AFP

【AFP=時事】スマートフォンに生活が支配される…今度は自動車が?

 デジタル分野の競争で自動車が新たなターゲットになっており、潤沢な資金と豊富なデータ力を備えた中国の大手テクノロジー企業によって「スマートな電気自動車」はさらに急成長し、自動運転車の普及も早まるかもしれないと、業界関係者は指摘する。

 この数週間で、中国の通信機器大手の華為技術(ファーウェイ、Huawei)やスマートフォン大手の小米科技(シャオミ、Xiaomi)、電子商取引(EC)大手アリババ(Alibaba、阿里巴巴)、ドローン製造大手DJIが相次いで電気自動車(EV)や自動運転の分野に参入している。

 世界中の関係業種が注目するなか、上海モーターショー(Shanghai Auto Show)の一般公開が21日に始まった。自動車市場の規模が世界で最も大きく、最も急速にEVの普及が進んでいる中国には、新型コロナウイルス収束後のけん引役としての期待が大きい。

 中国の昨年の自動車販売台数は前年比2%減の2510万台だったが、EV人気が高まり、売り上げは急速に回復している。公式データによると、3月の自動車販売台数のうちEVの売り上げは約9%を占めた。

 中国政府は、最先端の運転技術を備えた新エネルギー車は2025年までに自動車販売台数の25%を占めるようになると予測しており、最近の数字は順調な推移と言える。

 シャオミは、スマートEVの子会社に今後10年間で100億ドル(約1兆800億円)を投資する計画を発表している。ファーウェイも今年10億ドル(約1080億円)を投資する。他方でアリババなどが出資している自動運転開発企業「オートX(AutoX)」は、本田技研工業(ホンダ、Honda Motor)と提携し、中国国内での路上走行テストに力を入れている。

 こうした動きの中、米アップル(Apple)の水面下の自動運転車開発プロジェクトにも視線が注がれている。

 ファーウェイは、米国の制裁によって米グーグル(Google)の携帯端末用基本ソフト(OS)「アンドロイド(Android)」が使えなくなり、独自に技術のエコシステムの開発を急いでいるが、こうした企業にとって自動車は新たなチャンスをもたらしている。

■「技術的な変化」

 自動運転は今なお大部分が実験段階にあるが、中国は政府の支援や最新のインフラ、5G(第5世代移動通信システム)導入を他国に先駆けて進めていることから、この分野でリードするというのが大方の見方だ。

 中国のEVメーカー、上海蔚来汽車(NIO)の創業者で会長兼最高経営責任者(CEO)の李斌(William Li、ウィリアム・リー)氏は、上海モーターショーは中国の変化のスピードを示していると指摘する。

 わずか4年前の中国はまだ、従来の内燃エンジン搭載車が主流を占めていた。「ところが今では、会場のどのブースでもEVや新エネルギー車が展示されている。これは非常に大きな変化で、その大きな原動力となっているのが技術的な変化だ」と李氏はAFPに話した。

 このところの中国に活気を与えたのはEV大手テスラ(Tesla)だ。テスラは2019年、上海に新たに工場を建設し、製造したEVの4分の1を中国で販売。世界はもちろん、中国でも最も売れているEVブランドとして中国市場を活性化させ、競合他社をリードしている。

 新規参入企業にとっての課題は少なくない。自動車製造のノウハウがないため、テスラのように一から独自に車を造るのではなく、既存のメーカーと提携して車の「頭脳」を提供する代わりに提携先に「本体」を造ってもらわざるを得ない場合もある。世界的に半導体が不足している状況も、特に自動車部門にとっては打撃だ。李氏自身も、半導体不足のせいで4月初旬に5日間、NIOの生産ライン停止に追い込まれたことを明らかにした。

 一方、EVに関する中国の政府目標については、控えめ過ぎるとの見方を示す。 「私は、それよりずっと楽観的な見通しを持っている」と李氏。「2030年までには、中国で販売される新車の90%以上がスマートEVになると思う」と続けた。【翻訳編集】 AFPBB News|使用条件