「創造の柱」。ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が撮影した近赤外線画像(右)と、ハッブル宇宙望遠鏡が2014年に撮影した可視光画像。砂漠からそびえ立つ尖塔(せんとう)やアーチのように見える。若い星が形成されつつある領域で、「柱」内部は半透明のガスと塵(ちり、固体微粒子)で満たされ、刻々と形を変える(2022年10月19日提供)。(c)AFP PHOTO / NASA/ESA/CSA
【AFP=時事】米航空宇宙局(NASA)は19日、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(James Webb Space Telescope)が撮影した、「創造の柱(Pillars of Creation)」の画像を公開した。ひしめく星の中のガスと塵(ちり、固体微粒子)の巨大構造を捉えた画像は、これ以上望めないほど壮麗だ。
地球から6500光年の距離に位置する「創造の柱」は、天の川銀河(銀河系、Milky Way)の「わし星雲(Eagle Nebula)」内にある。ハッブル宇宙望遠鏡(Hubble Space Telescope)が1995年に初めて撮影し、2014年に再び撮影したことで、広く知られるようになった。
今年打ち上げられたばかりの最新宇宙望遠鏡ウェッブの赤外線機能は、不透明な「創造の柱」を透過して観測し、形成段階にある多数の新しい星の存在を明らかにできる。
一部の「柱」の先端部には、溶岩のように鮮やかな赤色の部分がある。「これは(誕生から数十万年しかたっていない)まだ形成中の恒星からの噴出物だ」とNASAは説明している。約8光年の範囲を捉えた今回の画像は、ウェッブ望遠鏡の主要撮像装置である近赤外線カメラ「NIRCam」で撮影された。
NASAは、この最新画像によって「新たに形成された恒星の数、また領域内のガスや塵の量がより正確に把握され、星形成モデルの改良に役立つに違いない」と述べている。【翻訳編集】 AFPBB News|使用条件