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日本から世界へ、そして海外からも 「onlab web3」に集うweb3の未来を担うスタートアップ

onlab web3 登壇者と審査員全員で記念撮影

onlab web3 登壇者と審査員全員で記念撮影

 「onlab web3」は、ブロックチェーン技術を活用した次世代ビジネスを支援することを目的にスタートした。そこに参画するスタートアップ/プロジェクトによるプレゼンテーションが、11月4日に渋谷パルコDGビル18階の「Dragon Gate」において開催された。

プレゼンテーションは、海外のスタートアップがエントリーする「Unlock Japan〜海外から日本へ」と、日本のスタートアップによる「Born in Japan〜事業を磨き世界へ」の2つのパートに別れて実施された。

海外から日本市場に新たな提案

 海外のスタートアップで、この日登場したのは、韓国のDixel ClubとシンガポールのRocket Capital Investmentだ。

Dixel ClubのYoung Hwi Cho氏

 Dixel Clubは、複数のブロックチェーンに対応したNFT 起動プラットフォームであり、そこではノーコーデで、簡単にピクセルアートのNFTコレクションを発行できる。登壇したCEO&ファウンダーのYoung Hwi Cho氏によると、すでに100以上のプロジェクトがローンチしているという。

 Dixel Clubは、今回「Unlock Japan Award」に選ばれた。イベントの最後に行われた、受賞の挨拶の中でYoung Hwi Cho氏は「私たちはあくまで『普通の人』を対象にしています。まず日本市場そして世界市場に羽ばたいていきたいと願っています」と述べた。

 分散型金融プロジェクトが多く集まるシンガポールを拠点とするRocket Capital Investment(以下、RCI)は、ブロックチェーンとAIを融合したプロジェクトで、暗号資産の投資運用に特化した分散型ヘッジファンドだ。RCIでは、毎週「Rocket Competition」と称する金融データ分析コンペを開催している。このコンペには、全世界から多数のデータサイエンティストが参加し、RCIが配布するデータセットでAIに基づいた予測を提出する。このコンペに参加し、プロジェクトに貢献することで、データサイエンティストはトークンを得る事ができる。プレゼンテーターのCEO&ファウンダーDavide Capoti氏によると、その提案の総数は毎週3000にも及んでいるという。

日本から全世界をターゲットに

 後半の「Born in Japan」の部では5チームが登壇した。

 最初にピッチを行ったのは、Draw2Earnファンダーで「Windows95を設計した日本人」として知られる中島聡氏だ。現在、大半のNFTアートは、そのアートのデータはブロックチェーン上にはなく、他の場所にある。Draw2Earnは、完全分散型のオンチェーンNFTプラットフォームを目指している。そのチェーン上には画像のデータもあり、さらにチェーン上の画像が利用されると、アーティスト、クリエイターに利用料が還元される。中島氏は「これまでひとりでやってきたけど、そろそろ限界」と今後は人的、資金的な協力を求めたいと述べた。

 Kanjyo は、分散型給与支払いプロトコルだ。ファウンダーのyasek bridge氏は、かつてDeFiプロジェクトにエンジニアとして参加していた。その時に給料支払いに不安をいだいた経験があり、それがこのプロダクト開発の原点となっている。給与を世界中の誰にでもスピーディに暗号通貨で届けるには、各国の法や税制などのルールをクリアしなければならず、実現には課題も多い。だが、世界には銀行口座をもたない人も多く、さらに意外に思うかもしれないが、給与を暗号通貨で受け取ることを望んでいる人も少なくない。ゆえにKanjyoのような給与支払いサービスは、潜在的に大きなニーズがあると考えられる。

wΞlockのHiroyuki Tachibana氏

 wΞlock(ウイロック)はNFTとスマートロックを組み合わせたサービスだ。特定のNFTを保有していれば、その保有者だけがスマートロックを解錠することができる。登壇した共同創業者のHiroyuki Tachibana氏は「現実世界でWeb3」と表現した。wΞlockのコア技術は日本とシンガポールですでに特許化されており、Ethereum財団から助成金も獲得している。現在は、ユースケースを増やす取り組みを進めており、この媒体でも以前紹介したCryptoBarP2Pでも実際に試してみることができる。こうしたフィジカル空間での取り組みが評価され、審査員が選ぶ「Born in Japan Award」は、このwΞlockが獲得した。

 UI Bounty の共同創業者のaskyv氏は、京都大学卒業後、本年度の司法試験にも合格している。UI Bountyが目指しているのは、オンチェーンゲームに、フロントエンドを提供する開発者に、予算分配をするプラットフォームだ。DiFiなどでも、すでにフロントエンドとバックエンドは分離している。フロント部分の開発はそれを専門とする開発者が担当する。ゲームは、DiFi以上にUI/UXの多様性とクオリティが重要となる。ゆえに、そこを担うフロントエンドの開発者に、効率的に資金が配分され、安定的に優勝な開発人材が供給される必要がある。その「マッチングシステムを創りたい」というのが同社の目標だ。

 Napier FinanceはDeFiプロジェクトにおいては変動金利が大半である中、固定金利プロジェクトを目指している。ファウンダーのYusuke氏によると、固定金利では資本効率が低下することから流動性リスクが大きくなり、そこが課題となる。将来的にはグローバルで多くのユーザーから使われるプロジェクトが目標だという。

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