仏パリにあるエルメス店舗のロゴ(2010年10月25日撮影、資料写真)。(c)MIGUEL MEDINA : AFP
【AFP=時事】米国人アーティスト、メイソン・ロスチャイルド(Mason Rothschild)氏が、仏高級ブランド、エルメス(Hermes)の許可なく同社製品を模したバッグをデジタル資産「NFT(非代替性トークン)」の形で販売したとして訴えられた裁判で、ニューヨーク連邦地裁の陪審は13万ドル(約1700万円)の損害賠償を支払うよう同氏に命じる評決を下した。
NFTは、ビットコイン(Bitcoin)などの暗号資産(仮想通貨)の仕組みを支えるオンラインデータベースのブロックチェーンに所有権を記録し、デジタル作品の「所有」を証明するもの。2021年に急速に普及し始めた。
ロスチャイルド氏は、エルメスのハンドバッグ「バーキン(Birkin)」をデジタル上で模した「メタバーキンズ(MetaBirkins)」シリーズを制作。これに対しエルメスは昨年1月、知的財産権を侵害されたとして提訴していた。
エルメス側が裁判所に提出した文書によると、メタバーキンズは110万ドル(約1億4000万円)以上の売り上げがあった。
一方のロスチャイルド氏は、NFT作品は表現の自由を保障する憲法修正第1条によって保護されると主張していた。【翻訳編集】 AFPBB News|使用条件