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豪首長、チャットGPT誤情報の訂正要求 提訴も視野

米新興企業オープンAIが開発した人工知能(AI)を使ったチャットボット(自動応答システム)「チャットGPT」のロゴ(2023年1月23日撮影、資料写真)。(c)Lionel BONAVENTURE : AFP

米新興企業オープンAIが開発した人工知能(AI)を使ったチャットボット(自動応答システム)「チャットGPT」のロゴ(2023年1月23日撮影、資料写真)。(c)Lionel BONAVENTURE : AFP

【AFP=時事】豪南部ヘップバーン・シャイア(Hepburn Shire)のブライアン・フッド(Brian Hood)首長が、対話型人工知能(AI)「チャットGPT(ChatGPT)」に自身が犯罪者だと誤った情報を流されたとして、訂正されなければ開発元の米新興企業オープンAI(OpenAI)を名誉棄損で訴える意向を明らかにした。訴訟になれば、チャットGPTの誤りをめぐる初の事例になる。

 フッド氏は6日、国営テレビに出演し、「(チャットGPTの欠陥に)ぞっとした。最初、あまりにも不正確なので思わずあぜんとした」と語った。

 チャットGPTの「憂慮すべき」回答は、友人や同僚から知らされたという。フッド氏は「時には事実と少し違っていることもある。しかし、真実は反対であるにもかかわらず、人を犯罪者扱いし、服役したと非難するのは全く別の問題だ」と述べた。

 フッド氏は首長に就任する前、元勤務先のノート・プリンティング・オーストラリア(Note Printing Australia)の贈収賄などの犯罪を告発したことがある。

 しかし、フッド氏の弁護団によると、チャットGPTにこの贈収賄スキャンダルとフット氏の役割について質問すると、フッド氏が汚職で服役したという誤った回答を表示した。AFPが6日、無料版チャットGPTに同様の質問をしたところ、フッド氏の役割について似たような回答が表示された。

 フッド氏によると、弁護団が3月21日、オープンAIに誤った情報の訂正を要請。修正されなければ法的措置を取ると伝えた。同社からの回答はまだないという。

 オープンAIは本件についてコメントしていないが、チャットGPTには「人物や場所、事実について不正確な情報を生成する可能性がある」とする免責事項が表示されている。【翻訳編集】 AFPBB News|使用条件