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中国最大のゲームイベント「ChinaJoy」開催 日本勢も存在感示す

中国最大のゲームイベント「ChinaJoy 2023」で披露されたゲーム関連ショー(2023年7月31日撮影)。(c)CNS:王笈

中国最大のゲームイベント「ChinaJoy 2023」で披露されたゲーム関連ショー(2023年7月31日撮影)。(c)CNS:王笈

【東方新報】中国・上海の新国際博覧センターで7月28~31日、中国最大のゲームイベント「第20回中国国際デジタルインタラクティブエンターテインメント展示会(ChinaJoy2023)」が開かれた。2014年に始まり今年で20回目を迎え、その規模と注目度は年々高まっている。

 今年は中国と海外22か国・地域から500社近くが参加。中国のゲーム企業や米国の通信技術企業クアルコム(Qualcomm)、ソニー(Sony)、バンダイナムコ(Bandai Namco)など名だたる国際企業が出展した。会場の広さは、東京ドーム3個分に近い12万平方メートルに達した。

 会場では、成長著しい中国企業が数多く出展した。テクノロジー企業・網易(NetEase)のゲーム事業部門・NetEase Gamesは、基本プレー無料の非対称対戦ゲーム「IdentityV 第五人格」やアクションアドベンチャーゲーム「蛋仔派対(Eggy Party)」などを公開。動画共有サービス・ビリビリ動画(bilibili)は海外でも人気の育成シミュレーションゲーム「碧藍航線(アズールレーン、Azur Lane)」、ネット大手の騰訊(テンセント、Tencent)は自社傘下ライアットゲームズ(Riot Games)の人気シューティングゲーム「VALORANT(ヴァロラント)」などを公開した。

 2023年上半期(1~6月)の中国のゲームユーザー数は6億6800万人で最高記録を更新。中国ゲーム産業の収益は1442億元(約2兆8461億円)で、海外売り上げは82億600万ドル(約1兆2216億円)に上った。海外市場の内訳上位は米国が31パーセント、日本19パーセント、韓国8パーセントで、ドイツ、英国、フランス、中東、南米、東南アジアでも拡大している。ミッションをクリアしていくストラテジーゲームやロールプレーイングゲームが人気という。

 ChinaJoyの会場では日本企業も存在感を見せた。

 ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)上海は、中国のゲームクリエーターにプレイステーション用ゲームを開発してもらう「China Hero Project(チャイナヒーロープロジェクト)」を展開。新たに3タイトルを発表した。バンダイナムコは「鉄拳8」や「ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON(アーマード・コアVI ファイアーズオブルビコン)」の魅力を紹介した。「SLAM DUNK(スラムダンク)」「聖闘士星矢」「機動戦士ガンダム」といった中国でも人気のコンテンツの展示に多くの人だかりができていた。

 ChinaJoyは一般的に「中国最大のゲームイベント」といわれるが、会場では幅広いエンターテインメントコンテンツを取り扱っている。テンセントはゲームエンジン技術を活用し、中国南方航空(China Southern Airlines)と提携した航空安全シミュレーションシステムを発表。ゲーム技術を先端医療に生かした発表もあった。

 イベント期間中はチャットGPT(ChatGPT)や人工知能(AI)、AI生成コンテンツ、メタバース、デジタルヒューマンに関する出展、シンポジウムもあった。世界最先端の多くの課題について成果や最新情報を公開する場として、ChinaJoyは今年も大きな盛り上がりを見せた。【翻訳編集】東方新報/AFPBB News|使用条件