【AFP=時事】ロシアの宇宙開発企業ロスコスモス(Roscosmos)は20日、世界初となる月の南極付近への着陸を目指していた無人探査機「ルナ25号(Luna-25)」が月面に衝突したと明らかにした。ロシアの月探査機打ち上げは約50年ぶりだった。
ロスコスモスによると、19日午後2時57分(日本時間同8時57分)にルナ25号との交信が途絶えた。同社は「月面に衝突した結果、存在を終えた」としている。
衝突の技術的な原因については明らかにしていないが、今後、政府レベルで原因究明が行われるという。
ロシア宇宙計画の元研究者で、亡命中のワレリー・エゴロフ(Valery Yegorov)氏は、着陸失敗はロスコスモスの今後のミッションに多大な影響を与えると指摘。次のミッションは2028年か「それ以降」にずれ込むだろうと述べた。
ロシアのウクライナ侵攻開始から1年半となり、ロシアの宇宙産業にも西側諸国による制裁の影響は及んでいる。エゴロフ氏は、今回の失敗は電子機器の不具合に関連しており、制裁に起因している可能性があると語った。【翻訳編集】 AFPBB News|使用条件