【新華社昆明1月12日】中国雲南省普洱(ふじ)市で5~7日、国際コーヒー博覧会が開催され、世界各地のテクノロジー企業が新たに開発したコーヒー関連機器を展示した。このうち、中国通信大手の中国移動(チャイナモバイル)が設計・開発した「5Gイノベーションロボット」が会場で来賓にコーヒーを入れる様子は、多くの来場者の目を引いていた。
このロボットは、データ伝送制御に第5世代移動通信システム(5G)とIoT(モノのインターネット)を利用し、豆のセット、グラインド、抽出、洗浄などコーヒーを入れる全プロセスを自動で行う。 ロボットは人工知能(AI)技術により、ディープラーニング(深層学習)でバリスタ大会優勝者の抽出法を習得しており、優勝者のコーヒーを完璧に再現することができる。
中国の主要コーヒー産地である雲南省は、テクノロジーを活用してコーヒー産業の発展を後押ししており、先進的なコーヒー加工・生産機械や装置の研究開発・導入を通じて、コーヒーの精品率を高めている。
普洱市にあるコーヒー機器メーカーの営業担当者、李昱磊(り・いくらい)さんは、自社が独自に開発した無水式コーヒー豆脱穀機を博覧会場に持ち込んだ。最新技術を組み込んだこの装置は、コーヒーの緑色の実を機械的に自動ではじいて高品質の赤い実をより分け、生産効率を高めることができる。
同市のコーヒー農園で20年以上のコーヒー栽培経験を持つ廖秀桂(りょう・しゅうけい)さんは、コーヒー農家に声をかけて「スペシャルティーコーヒー」路線の発展を目指し、環境配慮型の栽培を広めるとともに、自分の農園に最新式の焙煎機や加工装置を多数買い入れた。
農園のコーヒー豆は中国国内や世界中で販売されている。 メキシコから参加した出展者はAIロボットが入れたコーヒーを試飲して驚き、「中国のコーヒー、特に雲南省のコーヒーの進歩を目の当たりにした。今後はさらに交流を深めていきたい」と語った。(記者/熊軒昂)【翻訳編集】Xinhua News/AFPBB News|使用条件