【KOREA WAVE】韓国のサムスン電子がゲーム市場を狙った「3Dモニター」を発売する。同社が3Dモニター市場に製品を投入するのは約13年ぶりだ。
業界関係者は17日、サムスン電子が今年下半期中に2Dと3Dを切り替えられる37インチ4K3Dモニター「ザ・リンク(TheLink)」を発売すると明らかにした。これは専用メガネなしでも3Dコンテンツが見られるモニターだという。
サムスン電子の3Dモニターは、パネル内部に入れた特殊レイヤーを通じて両目に異なるイメージを投射することで、メガネなしでも3Dを見られる技術が採用されている。映像を生き生きと表現することができ、ゲーム、スポーツ競技、エンターテインメントなどで需要が高いと期待される。
最近、Acer、Lenovo、ZTE、Hisenseなど中国や台湾企業も3Dモニター技術を売り出しているなかで、サムスン電子は2Dと3Dを自由に切り替える技術を前面に押し出し、市場を攻略する計画だ。サムスン電子関係者は「ライバル会社の3Dモニターは3Dコンテンツを見るためにしか使えないが、サムスン電子の製品は2Dと3Dを自由に転換できる点が長所だ。この技術を保有しているのはサムスンが世界で唯一だ」と強調した。
サムスン電子の3Dモニターは、普段は2Dとして文書作業、インターネット検索などに使い、ゲームをする時は3Dに画面を切り替えて使用することができる。また、AI機能が搭載され、ユーザーの頭と目の位置をリアルタイムで追跡し、最適化されたピクセル配列をユーザーの位置に合わせて調整してくれる。
サムスン電子は2011年にメガネを着用してコンテンツを楽しめる3Dモニターを発売し、世界最大のテクノロジー見本市「CES2011」で革新賞を受賞した経緯がある。当時、LG電子も3Dモニターを発売し、業界では3Dモニター市場が拡大するという期待感に包まれた。しかし、必ず眼鏡を着用する必要があるという不便さと高い価格、技術制約、コンテンツ提供の限界などの理由で、3Dモニターは普及や大衆化に失敗した。
しかし、昨年から世界的な展示会であるMWCやCESなどで、さまざまなIT企業が3Dモニター、タブレット、ノートパソコンなどを公開し、再び市場に熱気が戻るという見方が強い。
市場調査会社の「グローバルインフォメーション(GII)」によると、3Dモニターを含めた3Dディスプレー市場は2023年から年平均19%成長し、2030年には4131億ドルに達する見通しだ。GIIは「ゲーム業界は3D技術を使ったゲームを強化しており、これは3Dディスプレー市場の成長の原動力になっている」と話した。(c)KOREA WAVE/AFPBB News|使用条件