【新華社北京4月13日】中国民間シンクタンクの胡潤研究院は9日、2000年以降に設立された評価額10億ドル(1ドル=約153円)以上の未上場企業を対象とした「グローバルユニコーンインデックス2024」を発表した。24年1月1日時点の評価額に基づきランク付けし、53カ国・291都市のユニコーン企業1453社がランク入りした。動画共有アプリ「TikTok」(ティックトック)などを運営する中国IT大手の字節跳動(バイトダンス)が2200億ドルの評価額でトップの座を守った。
国別の企業数トップは米国で、前年比37社増の703社と全体の48%を占めた。2位は中国(24社増の340社)、3位はインド(1社減の67社)、4位は英国(4社増の53社)だった。
都市別では、米サンフランシスコが9社増の190社で、「グローバルユニコーン都市」を維持し、増加幅も最大だった。米ニューヨークは133社で2位、北京は78社で3位。中国の都市では、合肥(安徽省)の増加幅が最も多く、次いで広州(広東省)、杭州(浙江省)、蘇州(江蘇省)、そして上位30都市に返り咲いた南京(江蘇省)だった。
前年と比較すると、430社は評価額が増加、うち171社は新たな顔ぶれとなった。170社は減少、うち42社は10億ドルを割り込み、ランキングから外れた。895社は評価額が前年と変わらなかった。ランクイン企業1453社の評価額合計は4兆6千億ドルに達した。
生成AI(人工知能)を開発する米OpenAIは、評価額の伸びが最も高く、800億ドル増加して1千億ドルとなり、評価額世界第3位に躍進。宇宙開発の米スペースXは評価額の伸びが2番目に高く、430億ドル増の1800億ドルとなり、評価額第2位となった。バイトダンスは200億ドル増の2200億ドルでトップを守った。
胡潤研究院は、世界のユニコーン企業は金融サービスや企業管理ソリューション、医療・ヘルスケアなどの産業を変えていると指摘。ソフトウエアやサービスを手がける企業が全体の78%を占め、フィンテック、ソフトウエアサービス・人工知能(AI)などの業種が多かった。実物商品を提供する企業は22%を占め、新エネルギー、バイオテック、食品・飲料、半導体などの業種が多かったという。
同研究院の運営母体、胡潤百富のルパート・フーゲワーフ(中国名:胡潤)董事長兼首席調査研究員は「世界ではこの1年、2日に1社の割合で新たなユニコーン企業が誕生し、総数は1500社に迫り、新記録を樹立した。経済成長が圧力に直面しているものの、中国ではこの1年、毎週1社以上のユニコーン企業が誕生した」と紹介。世界のユニコーン企業数は5年前の494社から1453社となり、3倍に増えたとし、その半数近くを保有する米国をはじめ、1社以上ある国は24カ国から53カ国に増えて2倍以上となり、1社以上ある都市も118都市から291都市に増加したと述べた。【翻訳編集】Xinhua News/AFPBB News