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JR西日本 駅舎の建て替えを3Dプリンター建築で

駅舎デザインの一例(提供:セレンディクス)

駅舎デザインの一例(提供:セレンディクス)

鉄道模型の話ではない、本物の駅舎を3Dプリンターで建設する。そんな試みがスタートした。

JR西日本グループのCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)を運営する株式会社JR西日本イノベーションズは、3Dプリンターで住宅建設を手掛けるセレンディクス株式会社(本社・兵庫県西宮市)が実施した第三者割当増資を引き受け、同社と資本業務提携を行うことを発表した。

今後、JR西日本では、更新が必要な駅舎などを3Dプリンターを使って建築する。まずは、2024年度中に、JR西日本管内の無人駅を建設することが目標だ。

駅舎の更新など鉄道関連施設の保守・施工は、列車が運行されていない夜間などに短時間で行う必要がある。そのため作業には多くの人員が必要になるが、人手不足の問題は鉄道作業の現場でも例外ではない。

 3Dプリンターを使う住宅建設は、短時間で仕上げることができる。例えばセレンディクス社が提供する住宅「serendix10」の場合、24時間以内で躯体施工が可能。工事の時間に制約がある鉄道関係の建築とは相性がいい。また、コンクリート製であるため耐久・耐震性が高く、コスト面でも優位性があるので、人口減・利用者減で採算が厳しい公共交通関連の建築で、今後3Dプリンターの活用が進む可能性がある。

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