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中国の研究者、太陽光エネルギー駆動の小型ドローン開発

北京航空航天大学の研究チームが開発した太陽光エネルギー駆動の小型ドローン(資料写真)。(c)Xinhua News

北京航空航天大学の研究チームが開発した太陽光エネルギー駆動の小型ドローン(資料写真)。(c)Xinhua News

【新華社北京7月21日】航続力はドローンの「生命力」であり、太陽光エネルギーはドローンの長時間飛行を実現する重要な方法の一つでもある。中国の北京航空航天大学の研究チームは、独自に開発した新型静電モーターを使って重さわずか4・21グラムの太陽光エネルギー駆動の小型ドローンを開発し、自然光下での連続飛行を実現。関連成果を18日、国際学術誌ネイチャーで発表した。

太陽光エネルギーによる大型ドローンの飛行は珍しくないが、小型ドローンの飛行は業界の課題となっていた。現在のドローンは電磁モーターを駆動装置の部品に使用している。太陽光パネルの変換効率が低くても大型ドローンは大型のパネルを搭載することで十分な動力を確保できるが、小型ドローンで電磁モーターを小型化すると回転速度と発熱量が上がり、エネルギー変換効率が急激に低下していた。また、小さな機体では大型太陽光パネルの重量に耐えることもできなかった。

今回開発された小型ドローンは翼幅が約20センチで、底部に手のひら半分に満たない一般的な太陽電池を二つ搭載している。果たしてこれで飛行できるのか。

同大学エネルギー・動力工程学院の漆明浄(しつ・めいじょう)教授は「動力システムが鍵になる」と指摘。まず考えたのは動力システムの熱損失を減らして太陽電池の電力を高効率で運動エネルギーに変換することだと説明した。研究チームは革新的な静電駆動方式を提案して回転速度と発熱量が低く、効率の高い小型静電モーターを開発。自然光のみでの離陸と連続飛行を実現した。

漆教授によると、静電気は高電圧、低電流の特性があり、電流と発熱量が少なくなることから静電モーターは発熱量を減らすことができる。研究チームは重量わずか1・13グラムの超軽量高圧電力変圧器を開発して太陽電池の電圧を約4・5ボルトから9千ボルトまで昇圧し、静電システムを構築した。

同学院の閆暁軍(えん・ぎょうぐん)教授は「太陽光エネルギー駆動型の小型ドローンは長時間飛行が可能で、将来さらに開発が進めば、緊急救助活動や狭い空間での検査などへの応用も期待できる」と語った。【翻訳編集】Xinhua News/AFPBB News|使用条件