【新華社北京8月4日】中国が独自開発した動画生成AI(人工知能)「Vidu」がこのほど、世界に向けて提供を開始した。テキストや画像から動画をAIで自動生成する。動画は4秒と8秒の長さから選択可能で、解像度は最高1080P(フルHD)。4秒の動画をわずか30秒で生成する。
Viduは北京の清華大学とAI新興企業の北京生数科技が共同で開発。4月に開かれた中関村フォーラム年次総会で初めて公開された。同大人工知能研究院副院長で同社の首席科学者を務める朱軍(しゅ・ぐん)氏によると、Viduは文字や画像を基に高精細な動画を生成できる上、スムーズで躍動的な画面効果が得られる。1回当たり最長32秒の動画生成をサポートできるという。
朱氏は「リアルな物理的世界をシミュレーションし、複雑でありながら物理の法則に合ったシーンを生成できる。例えば、合理的な光と影の効果や人物の細かな表情などを再現したり、よりディープで複雑な超現実主義の世界を創造することも可能だ」と説明。SFやウエスタン、ラブストーリーなどさまざまなジャンルの映画風のシーンのほか、スモークや光など映画やテレビのような特殊効果も生成できると語った。遠景や近景、中景、クローズアップなどさまざまな画面に切り替えられるという。
北京生数科技によると、Viduはテキストと画像からの動画生成という基本機能のほか、ユーザーにより多様で個性的な動画創作体験を提供するため「アニメ風」と「キャラクターの統一性」という新機能も加えた。新機能によって動画制作のプロセスが簡略化され、創作の自由度も高まると説明する。Viduはメールアドレスを登録するだけで利用できるという。(記者/魏夢佳)【翻訳編集】Xinhua News/AFPBB News|使用条件