【AFP=時事】フランスのサイバーセキュリティ当局は13日、パリ五輪期間中に140件以上のサイバー攻撃が報告されたが、大会に大きく影響したものは一つもなかったと発表した。
大会前から大会中を通じて、フランスの国家情報通信システム安全庁(ANSSI)は組織委員会やチケット発行、交通に悪影響を与え得る攻撃を強く警戒。しかし「この期間中に発生したサイバー事象はすべて、おおむね低影響度と特徴づけられるものだった」と明かした。
7月26日から8月11日にかけて、ANSSIでは影響度の低い「セキュリティ事象」に該当する報告119件と、「悪意ある攻撃者」が被害者の情報システムを標的とすることに成功した事件22件を記録した。攻撃は主に政府の事業者と、スポーツ、交通、通信インフラを標的としたものだったという。
またパリ五輪の競技会場ともなったグランパレ(Grand Palais)をはじめ、国内約40の美術館が8月上旬にランサムウェア攻撃の被害に遭ったが、大会関連の情報システムに影響はなかった。
ランサムウェア攻撃はセキュリティの隙を突いてコンピュータシステムを暗号化してアクセスを阻害し、解除のためのランサム(身代金)を要求する。【翻訳編集】 AFPBB News|使用条件