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途上国での冷房需要急増には持続可能な解決策が必要 国連

熱波に見舞われたバングラデシュの首都ダッカで、気温を下げるために出動した散水車(2024年4月27日撮影)。(c) MUNIR UZ ZAMAN : AFP

熱波に見舞われたバングラデシュの首都ダッカで、気温を下げるために出動した散水車(2024年4月27日撮影)。(c) MUNIR UZ ZAMAN : AFP

【AFP=時事】開発途上国における冷却システムの需要の急増に伴い、持続可能な解決策が優先されない限り、気候変動が悪化する可能性があるとする国連の報告書が25日、発表された。

 国連環境計画(UNEP)と世界銀行の民間セクター開発を支援している国際金融公社(IFC)によると、2050年までにエアコン、冷蔵庫、冷蔵輸送の需要がアフリカでは7倍に、アジアでは4倍に増加する見込みだ。

「これらの国々は気温上昇の影響に対して特に脆弱であり、冷却のための解決策を緊急に必要としている」とIFCのマクタール・ディオップ長官は述べた。

 多くの途上国では気温上昇に加え、人口増加と都市化が冷却装置の需要を押し上げている。報告書によると、冷却セクターはすでに世界の電力消費の5分の1を占めており、需要は2050年までに3倍になり、途上国が総需要の80%を占める見込みだという。

 UNEPのインガー・アンダーセン事務局長は「世界中で最高気温の更新が続く中、涼しさを保つことは健康なコミュニティーと健全な環境の双方にとって不可欠だ」と述べた一方で、「冷却需要を満たすために温暖化につながるソリューションを採用するという悪循環は避けなければならない」とくぎを刺した。⒞AFP|使用条件