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フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」 神経科学で魅力を解明

オランダ・ハーグのマウリッツハイス美術館に展示されるヨハネス・フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」(2022年10月27日撮影)。(c) Lex van Lieshout : ANP : AFP

オランダ・ハーグのマウリッツハイス美術館に展示されるヨハネス・フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」(2022年10月27日撮影)。(c) Lex van Lieshout : ANP : AFP

【AFP=時事】オランダ絵画の巨匠ヨハネス・フェルメール(Johannes Vermeer)の名画「真珠の耳飾りの少女(Girl with a Pearl Earring)」の魅力を解き明かしたとする研究結果が、このほど発表された。

 研究では、オランダ・ハーグ(Hague)のマウリッツハイス(Mauritshuis)美術館が、さまざまな有名絵画を鑑賞した際の脳の出力測定を神経科学者らに依頼した。その結果、「真珠の耳飾りの少女」を鑑賞する人には、特別な神経学的現象が見られた。

 この絵を見る人の視線は、最初に少女の目に引き寄せられ、次に口、次に真珠、そして再び少女の目へと戻り、これが繰り返される。研究ではこの現象を「持続的注意ループ」と表現した。

 研究を行ったニューロマーケティング企業、ニューレンシクス(Neurensics)のマルティン・デ・ムニック氏は、人々はこの現象によって他の絵よりも長く、この絵を見続けることになると述べた。「誰かを長く見続けるほど、その人が美しく、魅力的に見える」とし、「他の絵には感じない親しみをなぜ、この絵に感じるのか?それはこの特別な魅力のためだ」と続けた。

 マウリッツハイス美術館のマルティネ・ゴッセリンク(Martine Gosselink)館長によると、 フェルメールは作品の一部に焦点を当て、周囲はぼかすことが多いが、「真珠の耳飾りの少女」には目、口、真珠の三つの焦点があり、他の作品と一線を画している。

「フェルメールの他の絵画では、描かれた人物が書き物をしたり、刺しゅうをしたり、忙しそうに何かをしている。だが、この少女の大きな違いは、彼女が鑑賞する人の目を見据えていることだ」 【翻訳編集】 AFPBB News|使用条件