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ウェッブ望遠鏡が捉えた45億光年先の銀河団 単一ターゲットとしては最遠

ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が撮影した地球から約45億光年離れた銀河団「Abell S1063」の画像(2025年5月27日公開)。(c)AFP PHOTO/ESA/ NASA & CSA, H. ATEK, M. ZAMANI/HANDOUT

ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が撮影した地球から約45億光年離れた銀河団「Abell S1063」の画像(2025年5月27日公開)。(c)AFP PHOTO/ESA/ NASA & CSA, H. ATEK, M. ZAMANI/HANDOUT

【AFP=時事】欧州宇宙機関(ESA)は27日、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が単一のターゲットとしてはこれまでで最も遠い天体の画像を捉えたと発表した。

 画像は、世界で最も高性能なウェッブ望遠鏡が120時間以上かけて撮影したもので、これまでで最も長く単一のターゲットに焦点を合わせたものとなっている。また「ウェッブがこれまでに単一のターゲットに対して行った最も深い観測」であり、宇宙の最も遠い部分の一つを捉えた画像だとESAは声明で述べた。

 画像中心の明るい部分には、地球から約45億光年離れた巨大な銀河団「Abell S1063」が写っている。このような天体の背後には、天体の光が曲がったように見える「重力レンズ」効果が生じるため、Abell S1063の周りに回転する「歪んだ弧」が科学者たちの本当の関心事であるとESAは述べている。

 遠くの宇宙を見ることは同時に過去を見ることでもあるため、科学者たちは宇宙誕生から数百万年しかたっていない「宇宙の夜明け」と呼ばれる時期に、初期の銀河がどのように形成されたかを知る手掛かりになるのではと期待を寄せている。【翻訳編集】 AFPBB News|使用条件