ホンダは、研究開発子会社である本田技術研究が、17日北海道広尾郡大樹町 H専用実験設備において、自社開発の再使用型ロケット実験機を用いた離着陸実験に成功したと発表した。ホンダとしては初の試みで、ロケットは高度約300mまで上昇した後、垂直に下降し着陸した。
再使用型ロケット実験機の離着陸実験(本田技研株式会社 YouTube公式チャンネル)
再使用に向けた技術実証
今回の実験は、ロケットの再使用に不可欠な、上昇・下降時の機体安定性や着陸機能といった要素技術の実証を目的に行われた。その結果、目標とした機体の離着陸挙動の作動(到達高度271.4m、着地位置と目標の誤差37cm、飛行時間56.6秒)を実現し、上昇・下降時のデータ取得にも成功した。
ホンダは二輪・四輪・航空機に続き、2021年に宇宙領域への挑戦を公表していた。2024年からは、大樹町にて再使用型ロケットのエンジン燃焼、ホバリング等の実験を重ね、今回の離着陸実験を行うに至った。
ホンダは、今回の成功により、再使用型ロケットの実用化に向けた大きな一歩を踏み出した形だ。今後、さらなる技術開発が進められる見通しである。