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生成AI学習に書籍を無断利用、「フェアユース」で合法 米連邦地裁

米カリフォルニア州サンフランシスコで、記者会見に臨む米AI開発新興企業、アンソロピックの(左から)ダリオ・アモデイ最高経営責任者、マイク・クリーガー最高製品責任者、サシャ・デ・マリニー広報責任者(2025年5月22日撮影)。(c)Julie JAMMOT/AFP

米カリフォルニア州サンフランシスコで、記者会見に臨む米AI開発新興企業、アンソロピックの(左から)ダリオ・アモデイ最高経営責任者、マイク・クリーガー最高製品責任者、サシャ・デ・マリニー広報責任者(2025年5月22日撮影)。(c)Julie JAMMOT/AFP

【AFP=時事】米連邦地裁は、著者の許可なく著作権で保護された書籍を用いて人工知能(AI)モデルを学習させた米AI開発新興企業、アンソロピックの主張を支持する判決を下した。この判決は、AI活用における重要な判例となる可能性がある。

 連邦地裁のウィリアム・アルサップ判事は23日、アンソロピックが対話型AI「クロード」の学習に、合法的に購入した書籍または海賊版を使ったことは、米著作権法の「フェアユース(公正利用)」の原則に照らして合法との判決を下した。

 アルサップ判事は32ページにわたる判決文で、「クロードとその前身となる対話型AIの学習に当該書籍を使用したことは、極めて革新的で、フェアユースに当たる」と述べた。「当該技術は、私たちの多くが今後の人生で目にするであろう最も革新的な技術の一つである」と付け加え、AIの学習を人間の読書による学習と比較した。

 生成AIを支える大規模言語モデルの学習には、膨大な量のデータが必要となるが、ミュージシャンや作家、ビジュアルアーティスト、報道機関などは、無断で、あるいは対価を支払うことなくデータを使用したさまざまなAI企業を訴えている。

 AI企業は通常、フェアユースを主張して自らの行為を正当化し、大規模なデータセットを用いたAIの学習は元のコンテンツを根本的に変革するものであり、イノベーションに不可欠であると主張している。

 アンソロピックの広報担当者はAFPの取材に対し、「裁判所が『大規模言語モデルの学習に著作物を利用することは変革的だ』と認めたことをうれしく思う」「(今回の判決は)創造を可能にし、科学の進歩を促進するという著作権の目的に合致している」と述べた。【翻訳編集】 AFPBB News|使用条件

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