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エヌビディア、自社半導体チップに「バックドア」含まれず 中国当局の呼び出し受け

米半導体大手エヌビディアのロゴ(2025年5月19日撮影)。(c)I-HWA CHENG:AFP

米半導体大手エヌビディアのロゴ(2025年5月19日撮影)。(c)I-HWA CHENG:AFP

【AFP=時事】米半導体大手エヌビディアは、中国当局から「深刻なセキュリティー問題」について協議するため担当者が呼び出されたことを受け、同社の半導体チップH20にはリモートアクセスを可能にする「バックドア」は含まれていないと述べた。

 米国カリフォルニアに拠点を置き、AI半導体の世界的なリーダーであるエヌビディアだが、米中の貿易摩擦に巻き込まれており、米政府が国家安全保障上の理由から、同社が中国に輸出できる半導体チップを事実上制限している。

 7月31日に発表した声明の中でエヌビディアは、「サイバーセキュリティーはわれわれにとって非常に重要である。エヌビディアの半導体チップには、誰かがリモートでアクセスしたり制御したりできる『バックドア』はない」と述べた。

 中国サイバースペース管理局(CAC)は7月30日、ソーシャルメディアに投稿した声明で、エヌビディアに対し「中国に販売されたH20チップの脆弱(ぜいじゃく)性とバックドアのセキュリティーリスクについて説明し、関連する裏付け資料を提出する」よう求めたと述べている。

 エヌビディアは、性能を落としたAI半導体チップであるH20を中国への輸出専用に開発。今月、米国が輸出規制を撤廃すると約束したことを受け、H20の中国への販売を再開すると発表していた。しかし、米議員らがエヌビディアをはじめとする先進AI半導体チップメーカーに対し、位置情報追跡機能の搭載などを義務付ける計画を提案しており、同社は依然として障害に直面している。【翻訳編集】 AFPBB News|使用条件