【東方新報】2025年大阪・関西万博の中国パビリオンで13日、「杭州デー」関連イベントが開催された。イベントでは、浙江省(Zhejiang)杭州市(Hangzhou)の深い歴史と文化、そして革新的な技術が紹介された。科学技術の展示から文化・観光体験、無形文化遺産の展示、友好都市との交流に至るまで、杭州はその魅力を世界に発信した。
人工知能(AI)の革新を推進している杭州は、「杭州AI」の最先端技術を万博の舞台に持ち込んだ。中国館では、阿里巴巴集団(アリババグループ、Alibaba Group)の達摩院(DAMO)が多種のガンや慢性疾患、急性疾患を一度にスクリーニングできる医療AI技術を展示した。杭州海康威視数字技術(ハイクビジョン、Hikvision)は、スマートIoTを活用した便利で効率的な未来の生活を紹介。浙江中控信息産業(Zhejiang Supcon Information Technology)は「AI+デジタル化」をテーマに、観客に都市のデジタル化の魅力を伝えた。また、杭州川核灵境科技は、地外文明探索をテーマにしたVR体験を紹介した。
また、杭州の新鋭企業も数多く登場し、最新の人工知能製品が披露された。宇樹科技(Unitree Robotics)、雲深処科技(DeepRobotics)、強脳科技(BrainCo)は、人型ロボットや四足ロボット、脳-機械インターフェースなどの技術を紹介。杭州秋果計画のXR(拡張現実)眼鏡や、美通香薰科技(Meto Aroma)のスマート香り機器など、未来感あふれる製品も登場した。
文化面でも、杭州の歴史的背景が色濃く反映された展示が行われた。中国館の展示では、杭州の西湖文化に根ざしたゲーム『黒神話:悟空(Black Myth: Wukong)』や、杭州臨安区の於潜県で生まれた古代農業図録『耕織図』のデジタル化長巻物が紹介された。また、良渚文化、殷墟、三星堆をテーマにした立体的な展示も登場し、杭州の独自の文化が世界に発信された。
会場では、杭州に伝わる伝統工芸技術も披露され、観客はその魅力を実際に体験した。手作り灯ろう、伝統的木刻の拓版、紙傘作りなど、杭州ならではの手工芸が紹介され、来場者はその独特の魅力を楽しんだ。また、今回の「杭州デー」イベントでは、日本と中国の友好が深まる機会ともなった。
4月には東京で開催された「『東京にて杭州と出会う』中国・杭州 投資環境セミナー」が成功を収め、今後も両国の経済交流が進むことが期待されている。さらに、「世界デジタル貿易博覧会」や「杭州文化・観光紹介会」など、さまざまな専門的な活動も行われ、杭州のテクノロジーと文化が融合する大舞台として、多くの注目を集めた。【翻訳編集】東方新報/AFPBB News|使用条件