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北京にロボット4S店とレストラン誕生 多くの来訪者で賑わう

北京・亦庄にあるロボットレストラン「机器人焰究所」。バーカウンターで2体のアンドロイド型ロボットが来客を出迎えている=2025年8月23日撮影・資料写真(c)CNS:李若晗

北京・亦庄にあるロボットレストラン「机器人焰究所」。バーカウンターで2体のアンドロイド型ロボットが来客を出迎えている=2025年8月23日撮影・資料写真(c)CNS:李若晗

【CNS】北京市の亦荘地区にあるロボット産業園に、世界初の実体型ロボット4S店「Robot Mall」と、北京市内初のロボットテーマレストラン「机器人焰究所」が相次いでオープンした。開業時期は2025年8月に開催された世界ロボット大会や世界ヒューマノイド(人型)ロボット競技大会と重なり、2週間にわたるイベントの熱気に後押しされて、多くの観光客が訪れている。来場者の多くは、まずロボット4S店を見学し、その後レストランで食事を楽しむという「ロボットづくし」の一日を過ごしている。

「Robot Mall」は地上4階建てで、主な展示エリアは1階と2階、最上階には商談室が設けられている。館内にはヒューマノイド、家庭用、医療・介護用、産業用などの専用ブースが並び、日常生活の相棒から医療支援、屋外作業まで幅広く対応する数十種類のロボットが展示されている。

 価格帯は数千元から百万元(約数万円から数千万円)近くまでさまざまだ。なかでも注目を集めているのは、感情表現や会話に対応する超リアルなヒューマノイド「小优(ILU)」で、販売価格は53万元(約1101万273円)に設定されている。

 隣接するロボットレストランも大盛況だ。スタッフによると、開業以来客足が途絶えず、ロボット大会の期間中は予約必須の状態が続いたという。

 店内のバーカウンターでは、2体のアンドロイド型ロボットが来客を出迎える。7か国語を操る女性型ロボット「小柒(Xiao Qi)」と、赤いスーツ姿でジョークを飛ばすロボット「酒保(Jiu Bao)」である。ブルーのレーザーライトと裸眼3Dの案内表示が演出する未来的な空間は、まるでSF映画のようだ。

 メニューも遊び心にあふれており、セットは「エネルギーモジュール」、ドリンクは「液体補給ユニット」、軽食は「スナック戦闘システム」と名付けられている。料理は主食やサラダ、ドリンクなど西洋風のファストフードで、平均予算は一人あたりおよそ100元(約2077円)。注文から約15分でロボットがテーブルまで配膳してくれる。

 来店客は「新鮮で美味しく、配膳の仕組みも混雑時に役立つ」と評価している。食事だけでなく、各種ロボットショーも大きな魅力だ。アンドロイド「科学者ニュートン」はリンゴの落下をきっかけに万有引力を発見した逸話を語り、中国の詩人「李白(Li Bai)」や「蘇軾(Su Shi)」も登場して朗読や漫談を披露する。子どもたちには「トリケラトプス」や「京劇の孫悟空」ロボットが人気だ。さらに、コーヒー、チェス、クレープ、彫刻などをこなすロボットや、クレーンゲーム型ロボットなどもあり、各ブースには行列ができていた。

 ただし、すべてが自動化されているわけではない。料理の注文は有人カウンターで行い、メイン料理はプロのシェフが調理している。スタッフは「完全自動化には至っていません」と説明するが、客の一人は「ロボットレストランを体験できただけでも楽しい」と語った。

 ロボット4S店とレストランを両方訪れた客は「楽しい体験だったが、ロボットの活用範囲はまだ限定的。今後技術が進歩すれば、生活にもっと自然に溶け込むだろう」と期待を寄せていた。【翻訳編集】CNS/AFPBB News|使用条件

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