【AFP=時事】米小売り・IT大手アマゾン・ドットコムは22日、シリコンバレーで開かれたプレゼンイベント「Delivering the Future」で、ロボットアームやその他の先端技術を披露し、AIが革新を推進するだけでなく、開発スピードも加速させていると述べた。
発表は、労働者の未来に疑問を投げかける内容となった。「ブルージェイ」と名付けられたロボットアームは、単一の作業ステーションで効率的にピッキング、仕分け、統合が可能とされる。シリコンバレーの巨大な配送ステーションで、アマゾンはAIで強化されたこの装置を披露した。
アマゾンロボティクスのタイ・ブレイディ最高技術責任者は、AIのおかげでブルージェイの設計、製造、展開にかかる時間が約3分の2短縮され、わずか1年強で実現したとし、「このような迅速な開発サイクルがさらに増えるだろう。オペレーションにおけるイノベーションの規模と影響を加速させる軌道にある」と説明した。
その上でブレイディ氏は、配送施設をロボットやAIで強化することが人間の雇用を減らすという懸念については否定。同社が過去10年間で他社よりも多くの米国の雇用を創出してきたと指摘した。
アマゾンは、小売大手ウォルマートに次ぐ、米国で2番目に大きな雇用主である。しかし、米紙ニューヨーク・タイムズは21日、ロボット技術により、アマゾンがオンライン小売事業を拡大する一方で、わずか2年で16万人の雇用を回避できる可能性があると報じた。配送ステーションでのこうしたオートメーションにより、特にホリデーシーズンのピーク時に必要となる一時雇用者の採用削減につながる可能性がある。【翻訳編集】 AFPBB News|使用条件