
北京市にある滴滴のビル=提供写真(c)CNS
【東方新報】滴滴出行(Didi Chuxing)は11月26日、2025年第3四半期の業績を発表した。中国国内と海外を合わせたコア事業の注文数は前年同期比13.8%増の468.5億件となり、2023年以来11四半期連続で二桁成長を維持した。総取扱高(GTV)は1158億元(約2兆5532億円)、純利益は15億元(約330億7275万円)だった。
国内の配車サービスは引き続き堅調で、注文数は352.3億件となり、1日平均では3830万件を超えた。
滴滴は、より細かいニーズに応えるため、サービスの多様化を進めてきた。例えば、低価格帯のシンプルな配車サービス、ワンランク上の快適サービス、貸切(チャーター)サービス、ペット同乗に対応したサービスなどを導入し、利用者の選択肢を広げた。また、ドライバー側にとっても注文の種類が増え、収入機会の拡大につながったと説明している。
ユーザー体験の改善も進めた。8月には会員制度を刷新し、外食チェーンやホテルグループと連携した特典を提供した。9月には、音声や文字の指示から最適な乗車方法を提案するAIアシスタントの試験運用を開始した。
滴滴は「ドライバーを支えることが、良いサービスにつながる」として、ドライバー向けの保障制度や支援策も拡充した。今後も国内の出行(配車)市場への投資を続ける方針を示した。
海外事業も高い成長を維持した。第3四半期の注文数は前年比24.3%増の116.2億件、GTVは298億元(約6570億4530万円)に拡大した。ブラジルやメキシコが成長をけん引し、2025年1〜9月の累計では海外配車事業が調整後EBITAで黒字化した。
ブラジルでは、4月に再開したフードデリバリー「99Food」を30以上の都市で展開し、サンパウロやリオデジャネイロなど主要都市をカバーした。サービスは2026年半ばまでに100都市へ拡大する計画だ。滴滴は現在、ブラジルで5500万のアクティブユーザーと150万のドライバーを抱え、3300以上の都市・地域で配車・配送サービスを提供している。【翻訳編集】東方新報/AFPBB News|使用条件