
「CES 2025」(c)news1:MONEYTODAY
【KOREA WAVE】世界最大級のIT・家電見本市「CES 2026」が米ネバダ州ラスベガスで1月6日(現地時間)に開幕する。今年のCESは「技術の可能性」を超え、「現場で実際に動く技術」を見せる場として注目を集めている。
展示会のキーワードは、「物理世界に進出したAI」。AIがソフトウェアの枠を越え、モビリティ、製造業、ロボット、スマートホームなど現実社会のあらゆる分野に実装される中、中国企業の急浮上と米国製造業の復活が大きなトピックとして浮上している。
CES 2026の公式スローガンは「Innovators Show Up(革新者たちが現れた)」。革新の主役が企業から「行動する人」へとシフトする中、主役の座にはAIが座る。従来のテキスト生成を超え、家電やロボット、重機などの「頭脳」として自ら判断し行動する“フィジカルAI”が主役となり、現場での価値創出に注目が集まる。サムスン電子は「あなたの日常のAIパートナー」、LG電子は「共感知能による生活の調和」というビジョンを掲げる。
モビリティ分野は、AIの現実的な活用が最も直感的に示される舞台だ。自動車はもはや移動手段ではなく、「動くAIデバイス」、いわゆる「ソフトウェア定義車(SDV)」へと進化した。現地では、現代自動車、BMW、ホンダなど伝統的自動車メーカーに加え、LG電子やサムスンディスプレイなどの電子部品メーカーも最先端のSDV技術を披露する予定だ。
今年のCESでは初めて「先端製造ショーケース」が設けられる。主催団体CTAと製造技術者協会(SME)は、自動化、先端素材、産業用ソフトウェアなどを軸に米国の“製造力”をアピールする。この動きは、米国が進める「リショアリング(製造業の国内回帰)」政策と軌を一にする。CESがこれまでの消費者向け展示(B2C)から、産業・企業向け(B2B)まで役割を拡大している象徴といえる。
今年のCESでは中国企業の存在感が一段と増している。出展社数はビザ問題などで減少したものの、米国に次ぐ2位の規模を維持。サムスン電子が抜けたセンター展示ホールの主要スペースには、TCLやハイセンスなど中国企業が大規模ブースを設置した。注目すべきは、AI、ロボティクス、スマートホームなど核心分野での技術力の高さだ。ジーリー(Geely)やUnitreeなどモビリティ・ロボット企業も“低価格大量生産”のイメージから脱却し、プレミアム市場を狙う姿勢を明確にしている。
AIの次にくる技術として注目されるのが量子コンピュータだ。今年は「研究成果」よりも「実用化のロードマップ」に焦点が移った。CTAはAIと量子技術を結びつけた新展示「CESファウンドリー」を設置。D-Wave、Quantinuum、IBMなどが最適化問題、セキュリティ、物流、AIとの連携といった具体的な応用事例を紹介する。「量子技術はまだ一般化されていないが、AIに続く次世代計算パラダイムとして、今後のビジネス構造を変える可能性がある」との見方が広がっている。
サムスン電子のメイン展示不参加という“空白”を中国企業が即座に埋めたことは、韓国企業にとって危機感を抱かせる一方、再定義の機会でもある。CES 2026は、技術そのものではなく「誰がどう使い、どこで価値を創出するか」が問われる場となっている。米中の技術覇権争いの狭間で、日本や韓国を含むグローバル企業はどのように差別化戦略を描けるか――その答えが、今ラスベガスで試されている。(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News|使用条件