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MWC 世界最大級の通信関連見本市開幕、中東情勢の混乱で多数参加見送り

スペイン・バルセロナで開催された世界最大級の通信関連見本市「モバイル・ワールド・コングレス(MWC)」で披露された、チャイナモバイル(中国移動)の人型ロボット(2026年3月2日撮影)。(c)Josep LAGO/AFP

スペイン・バルセロナで開催された世界最大級の通信関連見本市「モバイル・ワールド・コングレス(MWC)」で披露された、チャイナモバイル(中国移動)の人型ロボット(2026年3月2日撮影)。(c)Josep LAGO/AFP

【AFP=時事】スペイン・バルセロナで2日、世界最大級の通信関連見本市「モバイル・ワールド・コングレス(MWC)」が開幕した。各社が人工知能(AI)を駆使した最新技術を競う一方、米国・イスラエルとイランの武力衝突に伴う混乱で、一部の出展者が欠席を余儀なくされるなど、中東情勢が影を落としている。

 約10万9000人の来場が見込まれる毎年恒例のイベントだが、イスラエルの空港で欠航が相次いだ影響で、多くの同国企業が参加を見送った。主催団体GSMAのララ・デワー最高マーケティング責任者は「渡航制限が影響を与えているのは確かだ」と述べた。

 MWCには約30のイスラエル企業・団体が出展を予定していたが、AIセキュリティー企業「ディープキープ」などが欠席。またイスラエル・パビリオンに参加予定だった25社のうち9社も参加を断念した。イスラエル輸出協会はAFPに対し、欠航によりバルセロナに到着できなかったと説明した。

 スペインメディアによると、中東地域の空港が閉鎖されていることを背景に、来場者数も数千人規模で減少する見込みだという。AFPは武力衝突の影響について質問したが、複数のイスラエル企業はコメントを拒否した。

 GSMAによると、今年のMWCにはイランからの出展は予定されていない。会場の入り口付近では約30人のデモ隊が集まり、「イスラエルと米国をボイコットせよ」と抗議の声を上げた。

 スペインのペドロ・サンチェス首相は1日、MWCに合わせて行われた夕食会で、米イスラエルによる対イラン攻撃を非難。「イランのような卑劣な政権に反対することと、正当化できない危険な軍事介入に反対することは両立する」と語った。

 緊迫する情勢の一方で、通信業界はネットワークの改善や生成AIの進化といった課題に注視している。サンチェス首相は米アマゾン・ドット・コムの代表者との会談後、「不確実性に満ちた世界において、わが国は(投資先として)確実な選択肢だ」と強調。特に欧州各国は地政学的な緊張から自国のインフラを守るため「技術主権」の確保を急いでいる。

 技術・市場動向に目を向けると、AI需要の急増に伴うメモリーチップの価格高騰が大きな課題となっている。これはスマートフォンの世界販売の伸びを鈍化させる懸念材料だ。一方で、地上基地局を介さずに衛星と端末が直接通信する「Direct to Device(D2D)」接続の実現に向け、通信事業者や宇宙関連企業による開発競争も加速している。【翻訳編集】 AFPBB News|使用条件

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