【東方新報】華為技術(ファーウェイ、Huawei)の李鵬(Li Peng)上級副社長(ICT販売・サービス部門総裁)は3月2日、スペイン・バルセロナで開かれた世界最大規模の携帯通信関連見本市「MWC26 Barcelona」で講演し、通信ネットワークとAIの融合が進むことで、つながりの価値が大きく変わりつつあると語った。
通信業界が5Gの次の段階に当たる「5G-A」へ進むにつれ、AIを使ったサービスが社会のあらゆる場面に広がり、通信事業者の役割も「回線を提供するだけ」から「体験を提供するサービス」、さらに「AIそのものを提供するサービス」へと段階的に広がるという。李氏は、人間がネットワークを使う時代から、AIが自ら動いてネットワークを使う時代へ移っていくと説明した。
人の数(約90億人)に加え、今後は膨大な数のAI(スマートエージェント)がネットワーク上で活動するようになり、これが新たな産業規模(10兆ドル<約1573兆3000億円>級)を生む可能性があるという。通信事業者は、単なる「データの通り道」ではなく、価値を生み出すサービス基盤へ変わる必要があるとした。
収益モデルについても、これまでの「通信量に応じた課金」だけでなく、「快適に使える体験」で収益化する流れが強まると述べた。速度や遅延(反応の速さ)など複数の指標でサービスを分け、利用場面に応じてネットワーク資源を柔軟に配分することで、従来の「つながればよい」から「必要な時に確実に快適」へ変えていく考えだという。
さらに李氏は、AIが通信事業者の主なビジネスを作り替える可能性にも言及した。個人向けでは、通話にAIを組み合わせて、文字起こしやリアルタイム翻訳、会話の補助といった機能を広げられるとした。家庭向けでは、AIによる支援でゲームや配信など特定の用途で快適さを確保したり、Wi-Fiの不具合対応を音声で簡単にしたり、家庭のクラウド保存データから自動でアルバムを作るなどの活用を例に挙げた。企業向けでは、5G-AとAIの組み合わせが工場などの現場に入り込み、生産ラインのデータと直接つながることで、より速い対応や柔軟な生産につながると述べた。
今後について李氏は、ドローンなど低空域の通信、膨大な機器がつながるIoT、ロボットのように「身体を持つAI」の広がりが新たな可能性になると見通した。そのうえで、通信事業者に対し、5G-Aへの移行を広く進めること、事業運営の知能化を進めること、将来のネットワーク高度化に向けて基盤を整えることの3点を提案した。ファーウェイとしては、5G-AとAIの融合を起点に、将来の6Gも見据えながら、価値のある活用場面を共同で探り、通信事業者の「AIサービス提供者」への転換を支援していくとしている。【翻訳編集】東方新報/AFPBB News|使用条件
