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マイクロソフトが新たなAIスタートアップ買収模索 オープンAIとの関係変化見据え

マイクロソフトの看板。 1月12日、米ニューヨークで撮影。REUTERS/Kylie Cooper

マイクロソフトの看板。 1月12日、米ニューヨークで撮影。REUTERS/Kylie Cooper


[サンフランシスコ/ニューヨーク 13日 ロイター] by Deepa Seetharaman Milana Vinn Kenrick Cai – マイクロソフトは、かつて不可欠なパートナーだったオープンAIとの関係が将来、解消を含めて大きく変化する可能性に備え、新たに買収できそうな人工知能(AI)スタートアップ企業を物色している。事情に詳しい5人の関係者が明らかにした。

 マイクロソフトとオープンAIは、マイクロソフトが当時は無名だったオープンAIに10億ドルを出資した2019年以来のパートナー。22年末のオープンAIによる対話型AI「チャットGPT」の投入は、マイクロソフトをAIの先駆者として知らしめると同時に、マイクロソフトのクラウド事業の成長を後押しした。今年4月29日の証券報告書によると、マイクロソフトはオープンAIに約束した130億ドルのうち、118億ドルを提供済みだ。

 オープンAIに対する投資やインフラ構築、ホスティング費用にマイクロソフトは1000億ドル超を費やした、と経営幹部の1人は13日明らかにした。

 当初の契約は、マイクロソフトにオープンAIの技術への独占的アクセス権を与え、オープンAIには研究を継続するための計算リソースの確実な供給源を提供した。しかし時間が経過するとともに、双方が契約上の制限に苛立ちを募らせ、オープンAIとマイクロソフトの間には緊張も走っている。

 こうした中で関係者3人の話では、新たな買収が実現すれば、マイクロソフトはAI人材を確保可能で、来年までに最先端のAIモデルを構築すると公言した目標を達成する助けとなる可能性がある。

 4人の関係者によると、マイクロソフトは今春、コード生成スタートアップ、カーサーの買収を検討した。ただ3人の関係者に取材したところでは、マイクロソフトが「ギットハブ・コパイロット」を所有していることを踏まえ、このような取引は規制当局の審査を通過しないという懸念が社内に広がり、同社は買収を断念した。

 また事情に詳しい3人の関係者によれば、マイクロソフトが、大規模言語モデルを開発する別の手法に注力している、スタンフォード大学のチームによって設立された小規模なスタートアップ、インセプションと協議を行っている。

 インセプションは24年半ばの設立。マイクロソフトのベンチャー基金であるM12は、25年後半に行われたインセプションの5000万ドルのシードラウンドに出資している。

 協議はなお継続中で、契約に至るかどうかはまだ確定していない。

 AIスタートアップ買収を巡ってマイクロソフトは他のテック大手、特に実業家イーロン・マスク氏が率いる宇宙開発企業スペースXとの激しい競争にも直面している。2月にマスク氏のAI企業xAIを買収したスペースXは、マイクロソフトが手を引いた直後にカーサーとの契約を発表した。

 3人の関係者によると、スペースXはインセプションにも秋波を送ったという。