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NASA、アルテミスIII飛行士4人発表 民間着陸船を初試験

6月9日、米テキサス州ヒューストンのNASAジョンソン宇宙センターで行われた式典で指名された「アルテミスIII」の乗組員。 REUTERS/Antranik Tavitian

6月9日、米テキサス州ヒューストンのNASAジョンソン宇宙センターで行われた式典で指名された「アルテミスIII」の乗組員。 REUTERS/Antranik Tavitian

[9日 ロイター] by Joey Roulette – 米航空宇宙局(NASA)は9日、国際月探査「アルテミス計画」の次回ミッションに従事する米国人宇宙飛行士3人とイタリア人宇宙飛行士1人を発表した。来年実施予定のこのミッションは地球軌道上での宇宙船ドッキング実証で、実業家イーロン・マスク氏率いる宇宙開発企業スペースXとアマゾン・ドット・コム創業者ジェフ・ベゾス氏のブルーオリジンが開発した月着陸船を宇宙で初めてテストする。

 NASAのアイザックマン長官はヒューストンでの式典で、米国人のアンドレ・ダグラス氏、フランク・ルビオ氏、ランディ・ブレスニク氏と、欧州宇宙機関(ESA)所属のイタリア人ルカ・パルミターノ氏を「アルテミスIII」の乗組員に指名した。ESAの飛行士の参加は今回が初めて。

 打ち上げは来年末の予定だが、具体的な日付はまだ発表されていない。

 アルテミス計画マネジャーを務めるジェレミー・パーソンズ氏は、ヒューストンのイベントで「アルテミスIIIは、信じられないほどエキサイティングで複雑、かつ高度に調整されたマルチ・ローンチ・キャンペーン(複数回の打ち上げを伴う作戦)だ。世界で最も強力な3基のロケットを使用し、短期間のうちに実施されることになる」と語った。

 元テストパイロットで3度の宇宙飛行経験を持つベテランのブレスニク氏(58)がミッション・コマンダー(船長)に任命された。

 このミッションは、NASAの複雑なアルテミス計画に関わる複数の宇宙船が地球低軌道上で行う繊細なダンスのような工程となる。アルテミス計画は、月への長期的滞在を目指す米国の主力事業で、2030年までの有人月着陸を目標に掲げる中国との競争圧力にも直面している。

 2週間にわたるアルテミスIIIミッションでは月には接近しないが、その後のミッションで宇宙飛行士を月面に降り立たせるために使用される、2つの主要な月着陸船にとって重要なデビュー戦のテストとみなされている。

 スペースXの「スターシップ」とブルーオリジンの「ブルー・ムーン」は、NASAの大型ロケット「スペース・ローンチ・システム(SLS)」で打ち上げられた宇宙飛行士用のカプセル「オリオン」と交代でドッキングを行う。3つの宇宙船は地球低軌道上でドッキング機構をテストし、互いの周囲を飛行した後、地球に帰還する。

 22年の無人飛行「アルテミスI」に続き、今年4月には「アルテミスII」ミッションで3人の米国人と1人のカナダ人宇宙飛行士が月の周囲を飛行して帰還した。アルテミス計画で2度目の有人飛行となるアルテミスIIIは、NASAが28年に予定している有人月面着陸に挑む前の最終ミッションとなる。

 パーソンズ氏の話では、ミッションの順序としてまず「ブルー・ムーン」が軌道へ打ち上げられ、続いて宇宙飛行士を乗せた「オリオン」が打ち上げられる。2つの宇宙船は約2日間ドッキングし、その間に宇宙飛行士は「ブルー・ムーン」内でテストや技術実証を行う。

 その後「ブルー・ムーン」が分離して「スターシップ」に道を譲り、「スターシップ」が1日間のドッキングを試みた後、地球に帰還する。