【安東(韓国)6日 ロイター】 By Hyeyoon Cho and Daewoung Kim – 韓国の農家、黄現国(ファン・ヒョングク)さん(69)は、トウガラシ畑の手入れに夢中になることが多い。しかし、同国が近年で最悪の猛暑に見舞われている現在、上空を飛ぶドローンが休憩をとり、体を冷やし、作業時間を短縮するよう促している。
スピーカーと熱画像カメラを搭載したこのドローンは、慶尚北道(キョンサンブクト)が多くの高齢農家を保護し、熱中症や暑さによる体調不良を減らすために実施している対策の一環だ。
主要な農業地帯である同国東部の慶尚北道では、気温が摂氏41.2度まで上昇した。韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領は今回の猛暑を「国家的な災害」と呼び、熱中症による死亡者が21人に達したことを受け、6日に総力挙げての対応を指示した。
慶尚北道は、2023年に野生動物を監視するために韓国山林庁と協力して、ドローン監視システムを構築している。道庁安全行政課の黄韓才(ファン・ハンジェ)職員によると、当局は技術の幅広い活用を目指し、昨年から猛暑警報のためにもドローンの運用を始めた。黄氏は1日に2回車で出動してドローンを飛ばす。ドローンは最大5キロメートル飛行でき、通常では立ち入りが難しいエリアにも到達可能だ。「長時間の作業は避けてください」「猛暑警報が出ているので注意してください」といった警告を放送する。
農村地域では地元のリーダーがスピーカーで猛暑警報を放送しているが、多くの農民は農作業中にそのメッセージを聞き取ることができないと同氏は語る。
「熱画像カメラが示す情報に基づき、特に懸念される場所にドローンを派遣して警報を放送することもできる」と黄職員は述べた。
政府のデータによると、同道は韓国の農家の16.7%を占め、その割合は全国で最も高い。同道の農家のうち、65歳以上の高齢者が59.2%を占めている。光州(クァンジュ)や全羅南道(チョルラナムド)など、韓国の他の地域でも猛暑警報の放送にドローンを活用している。
農家の黄さんは、今年の猛暑は例年以上に厳しく、朝の作業時間を7時間から5時間に短縮し、支援のために2人の外国人労働者を雇ったと語った。彼らはキャスター付きの腰掛けに座り、日傘を差しながら収穫作業を行っている。
「酷暑の中で屋外作業を行うのは困難なため、今年は農作業の時間を減らしている」と黄さんは語り、「暑さのせいで、作物の収穫量も昨年より30%減少した」と付け加えた。
