
ドイツのイザール・エアロスペースのロケットが宇宙に打ち上げられる様子。9月5日、ノルウェー・アンドーヤの基地で撮影。イザール・エアロスペース提供。REUTERS
[オスロ 6日 ロイター] by Terje Solsvik – ドイツの新興宇宙企業イザール・エアロスペースは5日、ノルウェーから無人の小型ロケット「スペクトラム」を打ち上げ、軌道投入に成功した。欧州大陸から打ち上げた商用ロケットが軌道に到達したのは初めてで、自主的な宇宙アクセス確保を目指す欧州にとって重要な節目となった。
成功を受けて同社は6日、人工衛星事業を急速に拡大すると発表した。欧州では、急成長する衛星打ち上げ市場に足がかりを得ようと複数の国が競い合っている。
イザールの共同創業者であるダニエル・メッツラー兼最高経営責任者(CEO)は報道陣に対し、「現在、打ち上げ能力(の不足)が業界全体で最大のボトルネックになっている」と語った。イザールの資金繰りは引き続き健全であり、新規公開株(IPO)は「検討事項に入っていない」とも述べた。
ドイツのメルツ首相は声明で「新しい時代の始まりだ」と述べ、打ち上げを歓迎した。
イザールによると、スペクトラムはノルウェーの北極圏にあるアンドーヤ宇宙基地から飛び立ち、5基の小型衛星と技術実験装置を搭載している。
イザールのロケット打ち上げは2回目。1年半前に同じ基地から打ち上げた最初のロケットは、離陸直後に海に墜落し爆発していた。
欧州連合(EU)欧州委員会のクビリウス委員(防衛・宇宙担当)は交流サイト(SNS)のXに「欧州の独立した宇宙アクセスに大きな弾みがついた」と投稿した。
イザールは先週、新型ロケットの開発や試験・打ち上げインフラの拡大に向け、欧州宇宙機関(ESA)から約2億ユーロ(約2億3200万ドル)を確保したと発表していた。