ジョニー・アイブ氏(2016年5月2日撮影)。(c)Slaven Vlasic:GETTY IMAGES NORTH AMERICA:AFP
【AFP=時事】対話型の生成人工知能(AI)「チャットGPT」の開発企業であるオープンAIは21日、米電子機器大手アップルでiPhone(アイフォーン)を手がけたデザイナー、ジョニー・アイブ氏のスタートアップ企業「io」を買収すると発表した。
公開された動画によると、買収額は65億ドル(約9300億円)。アイブ氏率いるチームは今後、生成AI向けにカスタマイズされた端末の開発にあたる。
オープンAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)は、アイブ氏が提供した端末の試作品について「世界がこれまで目にした中で最もクールな技術だ」と述べたが、詳細は明らかにされなかった。
サンフランシスコに本拠を置くオープンAIは、動画の最後で、端末に関する共同開発の成果を来年中に公表できることを楽しみにしていると語った。
英国生まれのアイブ氏は1992年から2019年までアップルに在籍し、「iMac」や「AirPods」「iPod」「アイフォーン」「Apple Watch」などの製品開発を主導。共同創業者のスティーブ・ジョブズ氏と緊密に協力しながら開発を進めた。アイブ氏が関わった製品はアップルを再活性化させ、同社を世界第3位の時価総額を持つ企業へと押し上げただけでなく、デザインのグローバルスタンダードを確立した。
アルトマン氏はAIを「魔法の知能」と形容し、チャットGPTを支える技術について「ノートパソコンにキーボードで質問を入力するだけにとどまらない、はるかに優れたものであるべきだ」と述べた。【翻訳編集】 AFPBB News|使用条件