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NASA、月と火星での原子炉建設急ぐ 中ロに対抗

満月(2025年3月14日撮影)。(c)Johan ORDÓÑEZ : AFP

満月(2025年3月14日撮影)。(c)Johan ORDÓÑEZ : AFP

【AFP=時事】米国は月と火星での原子炉建設を急いでおり、2029年末までに月面で最初の原子炉を稼働させることを計画している。

 米政治専門紙ポリティコが最初に報じ、AFPが5日に確認した米航空宇宙局(NASA)のショーン・ダフィー長官代行(運輸長官を兼務)が署名した7月31日付のによると、原子力担当の責任者を任命し、6か月以内に民間から募集した計画案二つを選定するよう求めた。

 中国とロシアも共同での月面原子炉建設を計画しており、この取り組みは両国の機先を制するのに不可欠と位置付けられている。

 この指示書は、第2次ドナルド・トランプ政権下で、NASAが科学研究よりも有人宇宙探査を優先する方向に転換していることを示すものだ。

 指示書は、「中国とロシアは2024年3月以降、2030年代半ばまでに月に原子炉を建設する共同事業を少なくとも3回、発表している」と指摘。「他国に先行を許した場合、「立ち入り禁止区域」を設定される恐れがある。このため、米国が最初に月面原子炉を建設しなければ、米主導の国際月探査「アルテミス計画」によるプレゼンス確立を著しく妨げることになるだろう」と続けている。【翻訳編集】 AFPBB News|使用条件