
2025年11月7日 - ベレン - 国連気候変動会議参加のリーダーたち COP30Foto de Aline Massuca/COP30(公式ライブラリーより)
【AFP=時事】温暖化対策を話し合う国連気候変動枠組み条約第30回締約国会議(COP30)が10日、アマゾン川河口のブラジル北部ベレンで始まる。会議に先立ち、同国のソニア・グアジャジャラ先住民相がAFPの取材に応じ、自然環境を保護しつつも気候変動の影響を受けている先住民が、会議に参加して主導的な役割を果たすことに期待を示した。
グアジャジャラ氏は、グアジャジャラ・テネテハラ民族出身。マラニョン州の先住民保護区で生まれた。「気候変動の影響は、すでに先住民の土地や大都市の周辺地域で、洪水や深刻な干ばつなど、さまざまな形で感じられている。これらの要因は、日常生活に直接影響を与えている」とグアジャジャラ氏は語った。
洪水が発生すると、河川が汚染されて漁獲量が減り、干ばつが起きると川を利用した交通に影響がでる。「先住民が、生活様式のために森や環境、生物多様性の最大の守護者であると認識されているにもかかわらず、私たちが最初に、そして最も影響を受けている」とグアジャジャラ氏は語った。
先住民が会議に参加することで、先住民による自然環境の保護に関する役割についての理解を深めてもらいたいと期待を示す。「先住民が存在することで、清潔な水や生物多様性、農薬のない食料、そして森林が維持されている。これらすべては人類が存続するために必要なもの」とし、「先住民がいなければ、人類の未来はない」と述べた。また、COP30は、先住民に対する差別に目を向ける機会にもなると語り、先住民が会議に参加することにより、「最高のCOPになる」と抱負を述べた。
ブラジルでは、約400の民族グループがあり、先住民の人数は170万人に上るという。【翻訳編集】 AFPBB News|使用条件