
米オラクル創業者のラリー・エリソン会長(2014年4月9日撮影)。(c)TORU YAMANAKA : AFP
【AFP=時事】米メディア大手パラマウント・スカイダンスは22日、米ワーナー・ブラザース・ディスカバリーへの買収提案について、米オラクル創業者兼会長で富豪のラリー・エリソン氏が404億ドル(約6兆3000億円)の個人保証を提供すると発表した。
エリソン氏の息子デービッド・エリソン氏が最高経営責任者(CEO)を務めるパラマウントによるワーナーへの修正買収提案は、総額1084億ドル(約17兆円)に達している。ワーナーの取締役会はパラマウントの提案をリスクが高すぎると見なし、すでに合意している米ネットフリックスによる買収を支持するよう株主に呼びかけていた。
ネットフリックスは5日、ワーナーを830億ドル(約13兆円)で買収することで最終契約を結んだと発表した。映画などを制作するスタジオ事業や動画配信などが対象。その3日後、パラマウントが、ワーナーに対する敵対的買収を開始。パラマウントの提案には、CNNなどのケーブルチャンネルの買収も含まれている。
しかし先週、ワーナーはパラマウントの提案について、「未知で不透明で取り消し可能な信託」によって支えられており、「エリソン家からのいかなるコミットメントも含まれていない」として、リスクがあると指摘。さらに、パラマウントの提案が、中東の政府系ファンドから240億ドル(約3兆8000億円)を調達するなど外国投資家に依存しており、さらなる政府承認が必要になる可能性があることを強調した。
パラマウントの修正提案はこれらの懸念に対応することを目的としており、また、規制審査を通過しなかった場合にワーナーに支払われる解約手数料をネットフリックスの58億ドル(約9100億円)に合わせて引き上げた。【翻訳編集】 AFPBB News|使用条件