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「まいたけ」パック 当たり外れなくカット&パッケージできるAIロボが登場

AI自動カットロボット(ロビットリリースより)

AI自動カットロボット(ロビットのリリースより)

 寒い毎日が続くと、食卓に鍋料理が上る頻度が高くなる。さまざまな鍋料理に欠かせない食材の “きのこ”は、すべて同じ重量に切り分けパッケージされている。特に「まいたけ」は、部位によって食感が異なるため、大きな株から切り出したものを、当たり外れがないように組み合わせ、容量をそろえてパッケージするのは大変面倒な作業だと想像できる。

 きのこの総合メーカーである株式会社雪国まいたけ(本社・新潟県南魚沼市)と、AI技術を実装したロボテックスと得意とする株式会社ロビット(本社・東京都板橋区)は、まいたけをカットする工程の自動化技術の開発に成功し、今後これを組み込んだ次世代型パッケージラインを開発することに両社が合意したことを公表した。

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 雪国まいたけによると、同社では生産した900g超の大型まいたけ株を、50g から500g までの複数の商品にあわせてカット、パッケージをしている。カット工程では、単に重量を合わせるだけでなく、部位毎に異なる味や食感などをバランス、かつ見栄えよくパック詰めするための独自のカット技法にこだわりがあり、ここに多くの人員を要しているという。

大型まいたけ株(左)をカットして小分けに(右)(ロビットのリリースより)
大型まいたけ株(左)をカットして小分けに(右)(ロビットのリリースより)

 また、まいたけ株は、形や茎の付き方が1つひとつ異なるため、重さを揃えることが難しく、熟練したスタッフとそうでないスタッフでは 2~3倍程度の作業効率差がある。

 ロビットは、2019年よりこの独自のカット技法と重量精度を両立するAIアルゴリズムの開発と、そのAIアルゴリズムを実装する自動カットロボットの開発を進めてきた。同社はこれまでにも、AIによる画像処理能力を活用した農産物の自動選別システムなどを構築してきており、自動化を担うロボット装置を開発するだけではなく、そこに最適なAI技術を実装することも得意としている。

 今回も、不定形かつ衝撃に弱いまいたけ株をロボットで保持しつつ、狙い通りにカットすることが可能なAIアルゴリズム搭載の自動カットロボットを開発することに成功した。その精度も同社のリリースによると、雪国まいたけ内で最も優れた熟練作業員と同等レベルだという。

 今後は、パッケージングなど前後の工程にもAIを活用した製造ラインの開発をすすめることで高齢化に加え、昨今のコロナ禍で深刻になりつつある人手不足にも対応していく予定だ。

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