米MITの研究所「メディアラボ」の元所長である伊藤穰一がナビゲーターを務めるポッドキャスト「JOI ITO`S PODCAST – 変革への道-」ではこのほど、番組リスナー同士を繋ぐリアルイベント「HENKAKU BAR」を開催した。
入場には、番組オリジナルのダイナミックNFT会員証で認証をおこなったほか、入場料はコミュニティ内で流通する独自通貨であるHENKAKUを使って事前決済を実施。また普段はオンラインコミュニティDiscordで意見をやりとりするメンバーがリアルで集うという、web3型の新しいイベントとなった。
このイベントは、番組ナビゲーターの伊藤穰一の呼びかけにより実現したもので、今回は番組独自のコミュニティ「Henkaku Discord Community」のメンバーを対象に行われた。コミュニティには番組リスナーやこれまでの番組出演者などが所属しており、域内の通貨として独自のHENKAKUトークンが流通している。これは、円やドルなどの通貨には交換できないトークンと定められており、コミュニティ内で「お手伝い」などをコミュニティに貢献した度合いに応じて付与される。
今回、参加を希望するメンバーは入場料金として、500 HENKAKUを支払い参加した。保有するHENKAKUの額が足りないメンバーは、開催までコミュニティ内で何らかの貢献をし、入場料金を確保した。
今回、HENKAKU BAR に参加したakiさんも、イベント開催まで入場料を必死で貯めたメンバーのひとり。「いろんな方とお会いできてとても楽しかったです」と話している。
また、新型コロナウィルスの感染対策として、抗原検査を事前に実施することを参加条件とし、先日発表されたばかりのNFT会員証に、証明を付与することで入場チケットの変わりとした。従来型のNFTは、発行後に新たな情報を追加することはできないが、JOI ITO’S PODCASTのNFT会員証は、ダイナミックNFTという独自の技術を採用しているため、入場料支払いの有無や検査結果等、イベントに必要な情報をNFTにインプットすることが可能。これにより、入場時に会員証を認証システムと接続するだけで「入場に必要な項目をクリアしたか」どうかの確認が可能となっている。
来場者は、会場で用意されたQRコードをスマートフォンのカメラで読み取り入場した。QRコードをカメラで読みとると、認証画面へと飛び、クリックをすることでMetamaskなどイーサリアムの仮想通貨ウォレットの接続が可能となる。ウォレットにあらかじめ保存されているNFT会員証の情報を、認証システムが読み込むことで入場の可否が表示される仕組みとなっていた。来場者からは「(認証は)すごく早くて、簡単にできました」「なんだか未来的ですごかったです」などといった感想が寄せられた。なおこの認証システムは、株式会社Crypto Garageより技術提供を受けて実現している。
また参加者は、その場でPodcastの収録にも参加した。この模様は、14日に配信されるJOI ITO’S PODCAST – 変革への道-で配信されている。
番組では、これまでメタバースの中で番組リスナーが集い意見を交換する「HENKAKUKAI」を毎週実施してきた。今後は定期的にリアルイベントの開催を実施していく予定だ。
伊藤穰一は今回のイベント開催について「今は実験としての開催だったが、将来期には仮想通貨が使用できるカフェやバーとして営業していけるようにしたい。」と今後の展望を述べた。
※株式会社Crypto Garageは株式会社デジタルガレージのグループ企業の一社となります。
【JOI ITO 変革への道 – Opinion Box】
番組では、リスナーからのお便りを募集しています。番組に対する意見だけでなく、伊藤穰一への質問なども受け付けます。特に番組に貢献したリスナーには番組オリジナルのNFT会員証をプレゼントします。
https://airtable.com/shrKKky5KwIGBoEP0
【編集ノート】
伊藤穰一からのメッセージや、スタッフによる制作レポート、そして番組に登場した難解な単語などはこちら。
https://joi.ito.com/jp/archives/2022/03/14/005770.html
■「JOI ITO’S PODCAST ―変革への道―」
#21 番組オリジナルのNFT会員証や独自トークンを活用したweb3型リアルイベントを開催