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【JOI ITO’S PODCAST ―変革への道― Vol.22 】Cegaの豊崎亜里紗さんに伺う、分散型金融DeFiとスタートアップ、そしてweb3の金融の未来

伊藤穰一と豊崎亜里紗氏(右)

伊藤穰一と豊崎亜里紗氏(右)

 ブロックチェーンを基盤とする、新しい分散型インターネットweb3の浸透が本格化する中、分散型金融(DeFi)を創設する動きも広がっている。

 日本国内では、web3を成長戦略の柱のひとつとして推進しようとする動きがあるが現状、税制や規制が厳しく国内でDeFiを設立することはできない。そのため、やむをえず海外で事業を立ち上げる日本人起業家が後を絶たない。一部では、優秀な人材や資本の流出につながっていると指摘する声もある。

 今週の『JOI ITO’S PODCAST – 変革への道-』 に出演した豊崎亜里紗氏も、国外でDeFiを立ち上げたひとり。自身が立ち上げた分散型金融プロトコルのCegaが、シードラウンドで約5億円の資金調達を行なったことで話題となった。

 Cegaでは、Solana 上のDeFiアプリケーションとして、オプション取引やスワップ取引などのデリバティブ(金融派生商品)を組み込んだ、より高い金利のリターンを出せる仕組債に近い商品を提供していくという。

 今回は、豊崎氏がプロトコルを立ち上げた背景などを聞いた。

* * *

豊崎亜里紗(以下、豊崎):大学ではコンピューターサイエンスを専攻していました。当時は、新しいテクノロジーやスタートアップに興味はありましたが、結局卒業後は外資系の金融でトレーダーとして働いてました。会社では主に、仕組債という商品を扱っていたんです。その当時、仮想通貨がとても伸びていたものの、仕組債のような商品が仮想通貨の中ではあまり存在しないことに気づきました。そこで、構想に2年程度を費やし、今年ようやく起業することになりました。

伊藤穰一(以下、伊藤):このプロトコルは日本で立ち上げなかったと聞いています。それは規制が理由だったのでしょうか? 

豊崎:そうですね。いくつか理由がありますが、ひとつは金融商品の中でも特にデリバティブを扱っている商品はかなり規制が厳しく、シンガポールやヨーロッパ諸国、離島などで出している会社がほとんどなんです。もうひとつは、やはり税金上の理由があります。仮想通貨に関する税制や見解が、日本だと特に厳しいので海外で立ち上げることにしました。

伊藤:もし日本の規制が緩和され、税制も整えば戻ってくることもあるのでしょうか?

豊崎:そうですね。個人的には日本人なので、日本が大好きで、なるべく日本に住みたいのですけど。やはり今のこのムーブメントで、最大限の生産性を出すためには海外に行った方がいいのかなと思いました。

 インタビューでは、DeFiの仕組みやニュースからは分からないDAOの懐事情、web3に関わる人々の移り変わりなどさまざまな話題が飛び出した。詳しくは、番組の中で詳しくお伝えしている。

【JOI ITO 変革への道 – Opinion Box】

番組では、リスナーからのお便りを募集しています。番組に対する意見だけでなく、伊藤穰一への質問なども受け付けます。特に番組に貢献したリスナーには番組オリジナルのNFT会員証をプレゼントします。

https://airtable.com/shrKKky5KwIGBoEP0

【編集ノート】

伊藤穰一からのメッセージや、スタッフによる制作レポート、そして番組に登場した難解な単語などはこちら。

https://joi.ito.com/jp/archives/2022/03/21/005772.html

JOI ITO’S PODCAST ―変革への道―

■「JOI ITO’S PODCAST ―変革への道―」

#22 Cegaの豊崎亜里紗さんに伺う、分散型金融DeFiとスタートアップ、そしてweb3の金融の未来

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