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ひろゆき氏の“声”でおしゃべりも 本人の声から手軽に作れる声のフォント「CoeFont」

「おしゃべりひろゆきメーカー」リリースの説明動画よりキャプチャ

「おしゃべりひろゆきメーカー」リリースの説明動画よりキャプチャ

 AI音声プラットフォーム「CoeFont」を提供する株式会社CoeFont(本社:東京都港区)は、「2ちゃんねる」創設者の「ひろゆき」こと西村博之氏のAI音声で、原稿を読んだ動画が制作できる「おしゃべりひろゆきメーカー」の公開を9月5日(月)より開始した。また、ひろゆき氏のAI音声も無料公開し、「CoeFont」のユーザーであれば、誰でも利用可能となることもあわせて発表した。

 文字にさまざまなフォントがあるように、音声コンテンツの“声のフォント”として、4,000種類以上の声が利用できるのがAI音声プラットフォーム「CoeFont」だ。プロの声優やナレーター、今回のひろゆき氏のような著名人、老若男女いろんな人の声が利用できる。

 今回リリースされた「おしゃべりひろゆきメーカー」は、ユーザーが入力したテキストを、ひろゆき氏が話しているかのような動画コンテンツを作成できる。もちろんその声はひろゆき氏の声だ。

 サービスを提供する株式会社CoeFont(本社:東京都港区)は、代表取締役社長の早川尚吾氏が東京工業大学在学中の2020年に設立したスタートアップだ。同社リリースによると、本人の声からAI音声を作るには、これまで「50万円・10時間以上の収録」を必要としていたが、それがわずか15分間・500円で完了するという。

 その用途もオーディオブック、音声広告、館内放送など多岐にわたる。特筆すべきは、病気により声帯摘出をしなければならない人や、ALSの症状の進行により声を失う可能性のある人に対して、「CoeFont」の無料提供していることだ。これにより声を失った後も、自分の声を使ったAI音声でコミュニケーションが行える。

 歴史上「ラジオからテレビへ」「音声から映像へ」とメディアは変化してきたが、インターネットさらにはメタバースでの仮想世界の広がりによって、音声コンテンツにも再び注目が集まっている。声の個性を「フォント」ととらえて流通させるこのサービスには、まだまだいろんな楽しみ方や可能性がありそうだ。

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