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プラスチックに代わる竹の使用推進が深まる 中国

竹を伐採する人(2023年5月28日撮影)。(c)CNS:張斌

竹を伐採する人(2023年5月28日撮影)。(c)CNS:張斌

【東方新報】中国国家林業草原局と国際竹藤ネットワーク( International Bamboo and Rattan Organization=INBAR)が共同で主催する、竹をプラスチック代わりに使用する国際シンポジウムが11月7日に開催された。シンポジウムでは竹をプラスチックの代替物として、汚染削減の手段とするための3年間の行動計画を発表した。この計画は、竹を代替物の中心に据え、竹資源の開発、竹材料の深い加工、市場での竹の利用の拡大に焦点を当てていると国家林草局が述べている。

 今後3年間、中国は竹資源が豊富な地域に約10の竹代替物の応用デモンストレーション拠点を設立する予定だ。これらの拠点は竹製品の研究を行い、その基準を策定する。

 国家林業草原局は、中国は豊富な竹資源と産業発展の潜在能力を持っており、竹産業の産出額は2010年の820億元(約1兆6988億円)から昨年の4150億元(約8兆5978億円)に成長したと述べている。国家林業草原局によれば、竹産業の産出額は2035年までに1兆元(約20兆7175億円)を超える見込みだ。

 竹のカバー率の90パーセント以上を占めるのは、福建省(Fujian)、江西省(Jiangxi)、安徽省(Anhui)、湖南省(Hunan)、浙江省(Zhejiang)、四川省(Sichuan)、広東省(Guangdong)、広西チワン族自治区(Guangxi Zhuang Autonomous Region)である。全国には1万以上の竹加工企業が存在する。

 中国科学院の学士、王志珍(Wang Zhizhen)は、中国は緑のインフラ、緑のエネルギー、緑の交通分野で世界との協力を深め続けることを紹介し、「竹資源は『一帯一路(Belt and Road)』イニシアチブに参加する発展途上国で広く分布している。中国は『一帯一路』イニシアチブを通じて南南協力を深め、持続可能な発展を促進する解決策を提供する意向だ」と語った。

 昨年、北京で開催された第14回BRICS首脳会議の傍らで行われた「世界発展ハイレベル対話」で、「プラスチックの代替品としての竹」イニシアチブが紹介された。竹の利用を促進することで、使い捨てプラスチックが環境に与える悪影響に対抗することを目指している。主に化石燃料から作られるこれらのプラスチックは、マイクロプラスチックに分解され、食品源を汚染するため、人間の健康に重大なリスクをもたらす。【翻訳編集】東方新報/AFPBB News|使用条件