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13省市区を横断 万里の長城をデジタル化

オフロード車で学生とフィールドワークを行う李哲さん(右、2023年11月3日撮影)。(c)Xinhua News

オフロード車で学生とフィールドワークを行う李哲さん(右、2023年11月3日撮影)。(c)Xinhua News

【新華社天津12月20日】中国天津市の天津大学建築学院で特任研究員を務める李哲(り・てつ)さん(45)は、同学院の長城研究チームメンバーとして年間を通じて万里の長城沿線を訪ね回っている。屋外を歩き、四輪オフロード車を駆り、小型無人機(ドローン)を飛ばすことが李さんの日常だ。

 チームは2018年末、「長城全線実景3次元画像」収集プロジェクトを始動した。小型無人機の超低空飛行により、長城のスキャン式連続画像を収集してソフトウエア処理で3Dモデルを生成。隠れた資源の発見や文化遺産の展示、長城の損害分布調査と原因分析など多くの分野に活用している。

 李さんとチームメンバーは、4年余りの歳月をかけて13省・自治区・直轄市を横断し、明代の長城の9割を超える城壁に対するセンチメートル級精度の連続撮影を実施。「暗門」(隠し扉)の遺構130カ所余りを選別して図録を作り上げた。小型無人機の飛行距離は2万キロ、撮影した高精細画像は300万枚余りに上った。

 チームは今年初め、天津博物館で「虚実の間・発現長城-天津大学長城研究・デジタル成果展」を開催し、没入型マルチメディアや3Dプリント模型、歴史シーンの再現などを通じて20年の長城研究と沿線デジタル化の成果を展示した。【翻訳編集】Xinhua News/AFPBB News|使用条件