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中国の大港油田、ナトリウムイオン蓄電で大きな成果

大港油田のリン酸鉄ナトリウム蓄電池パイロット試験電力ステーション。屋外設置のコンテナ型プレハブ建屋で、電池コンテナ(左)と一体型昇圧設備(右)それぞれ1基からなる(2024年1月26日撮影)。(c)Xinhua News

大港油田のリン酸鉄ナトリウム蓄電池パイロット試験電力ステーション。屋外設置のコンテナ型プレハブ建屋で、電池コンテナ(左)と一体型昇圧設備(右)それぞれ1基からなる(2024年1月26日撮影)。(c)Xinhua News

【新華社天津2月14日】中国の渤海湾沿岸にある大港油田は9日、科学研究企業との共同研究での大きな成果となる、リン酸鉄系ナトリウムイオン電池エネルギー貯蔵のパイロット試験電力ステーションを稼働させ、電力ネットワークへ接続することに成功したと発表した。新型エネルギー貯蔵技術分野のナトリウムイオン電池のイノベーションと応用における新たな飛躍となる。

  新エネルギー自動車(NEV)で広く使われているリチウムイオン電池に比べて、ナトリウムイオン電池は資源の豊富さや材料コストの安さ、使用寿命の長さ、安全性の高さなど多くの面で優位性を持つ。

  同ステーションはリン酸鉄ナトリウム電池を蓄電池パックとして採用。電池コンテナと一体型昇圧設備各1基からなり、設計上の耐用年数は12年となっている。

 プロジェクトの責任者、張新玉(ちょう・しんぎょく)氏によると、この研究は同油田の新エネルギー分野の模索と変革を加速する必要に基づいて実施した。同油田周辺には現在、48メガワットの太陽光発電設備が設置されており、エネルギー貯蔵の実際のニーズがあるだけでなく、「カーボンニュートラル工場エリア」づくりに向けた技術的な支えとなることも期待されている。

 同ステーションでは現在までに充放電を計180回余り実施。システムの総合エネルギー変換効率は85・5%で、運転は全体的に安定している。中国送電大手、国家電網傘下の中国電力科学研究院が1月2日にステーションの電力エネルギー品質や変換効率など重要指標17項目の試験を実施したところ、技術ロードマップは実現可能で、充放電機能も正常であり、運転上の要件を満たしていることを示すデータが得られた。(記者/毛振華、王井懐)【翻訳編集】Xinhua News/AFPBB News|使用条件